東京・大阪を中心とする、特定の都道府県を除いたエリアで緊急事態宣言の解除が発表されました。そしてまだまだ予断を許しませんが、今後の経済活動の再開に向け、社会全体が徐々に次のステージに進み始めていると感じます。では会社の事業活動ということを考えてみた場合、再開において考えるべきことは何なのでしょう。1つは緊急事態宣言で制約が掛かっていた、既存の事業活動を速やかに回復させること。いわば、マイナスをゼロにするという活動です。そしてもう1つは、今回の緊急事態宣言が及ぼした社会・生活
先日の政府・東京都からの発表で、全面的な在宅勤務が始まり、すべての会議がテレカン(テレカンファレンス)に切り替わっている方も少なくないかと思います。新型コロナウィルス前は「お客様とはできるだけ対面で」という考えが世代的には当たり前だった私も、最近では複数のテレカンツールを当たり前に使えるようになってきました。 こんなことを言うと笑われるかもしれませんが、私は最近までテレカンをする際に「自分のカメラをオフにして会議をする」というやり方があるのを知りませんでした。もちろんテ
「なんだこの写真?」とお思いですよね? 今、あちこちで卒業式・入学式がとりやめになり、ビジネスパーソンは自宅勤務が余儀なくされ、社会全体に外出自粛が促されることにより、需要の滞りが心配されています。そして毎年、新年度への移行タイミングで行われる「新生活フェア」も、今年はすっかり鳴りを潜めていると感じてます。いつが入学式・入社式になるのかも不明な中で「新生活、これを買って新しい気分で!」といっても、全く盛り上がらないのも、無理はないと思います。 私の家も、まさにその状態。娘
ここ最近の、政府・東京都からの新型コロナウィルスに関する情報発信により、以前と比べて外出は減ったような気がします。そんな中で先日、濃厚接触を避けて多摩川沿いをランニングしていたところ、桜の花が満開。それはそれは美しかったのですが、一方で桜の木の周りにはかなりの人々が集まっており、写真を収めたり、談笑をしたりしていました。それをみた私は、ランニングのコースを変更・迂回しながら、制限が続くことに対して行動を守り続けることは難しいなあと実感すると共に、 どんな情報で・どんな風に
ここ数日、新型コロナウイルスによるマスク不足がその他の紙製品の生産に影響し、トイレットペーパーやおむつが不足するというデマが発生。そのデマに反応した方々が商品購入に殺到し、店頭・ECサイトで品薄状況になっているという報道が各地でされています。この状況に対し、各分野の権威の方が分析をなさっている中、暴挙を承知で私もコメントさせていただくことにしました。専門家の中には「日本人は思慮が足りないのでデマに乗りやすい」「もっときちんと情報の信憑性を吟味・判断しないとだめだ」という論調の
今、新型コロナウィルスでさまざまなものが非常時(普段ではない状態)にあります。社会の状態も非常時ですし、人の心も非常時。そんなときにはこのnoteで扱っている、商品・ブランドに対する生活者のパーセプション(認識)にも日常にない変化が訪れうるというのを、先日体験する機会がありました。 今、世の中がマスク不足に困っています。うちの家も例外ではなく、妻・娘2人がいながら、マスクの在庫が底をついてきました。そこでこの前の週末、私がマスクを近くのドラッグストアに買いに行きました。訪
この3商品、とってもよく似ていますよね? お酒好きな人はわかると思いますが、これはPB(流通のプライベートブランド)が、売れ筋のNB(ナショナルブランド)に似せてつくったものでなく、キリン・サントリー・サッポロという大手酒類メーカーが「新ジャンルビール(またはビール、発泡酒に次ぐ”第三のビール”と言われている)」カテゴリーに投入した商品を並べたものなのです。 この新ジャンルビールでは、キリンが投入した「本麒麟」が大ヒットし、話題になったのは記憶に新しいところです。そのポ
先日、炎上問題として話題になった、小籔千豊さんを起用した厚労省の「人生会議」のポスター問題。いろんな意見がネット上でも登場したのですが、私の頭をよぎったのは「このポスターの制作サイドは、活動のゴール(=実現したいこと)達成に必要な要件」についてどう考えていたのかということなのです。 この事件、各メディアの報道によれば、厚労省が推進していた「ACP(アドバンス・ケア・プランニング=もしもの時に本人が望む医療やケアの方法を家族などと共有するとりくみ)」の啓発がなかなか進まな
これ、何のポスターかわかりますか? ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、これは某鉄道会社の駅に貼られている、駅の構内・電車内での暴力防止を目的としたポスターです。これから少しすると忘年会シーズン。ちょっとお酒が入って、人とぶつかって、ついカチンときて…なんてこともないとは言えません。ちょうどよい機会なので(w)、今回は「暴力防止という目標達成のために、何を考えるべきか」ということをテーマに、お話をしたいと思っています。 この広告シリーズ、しばらく前からやっていて「
マーケティング業界の方と話をしていると「マーケティングと恋愛って似ているよね」という話題がよく出ます。確かに人間が、その人(商品)に魅力を感じ、付き合い始め(トライアルし)、付き合い続ける(リピートする)という意味では構造が似通っており、共通点も多いような気がします。そこで今日は私の古くからの「モテモテ(古い?)」友人とのエピソードから得た、マーケティングでも使えそうな示唆について書いていきます。 この私の古くからの友人(仮にF君と呼びます)は私の幼稚園からの幼なじみですが
先日、久しぶりに中学校の同窓会がありました。たくさんの友人と出会い、いろんな話をしたのですが、その中で保育園の園長をしている幼なじみから「実はうちの園の保育士さんの採用がうまくいかないんだけれど、どうしたものかな?」という相談を受けました。そして彼の話がまるで「売上が振るわない商品を抱えた、マーケティング担当者」ようでとても興味深かったので、今日はそのことを書きたいと思います。 彼の話は以下のようなものでした。 ✓3年前に1人採用して以来、募集を続けているが、成果が出てい
今日は「新規事業の成功条件」というテーマで話をします。ここ数年、企業はその好業績により資金面で余裕ができ、新規事業への意欲が旺盛だと感じます。それは報道でもそうですし、実際に当社においても、様々な企業から新規事業のコンサルの依頼がきており、この流れは確かにあると日々体感しています。 そんな中、先日当社であるセミナーを開催しました。テーマは「事業の価値を伝えるにはどうしたらよいか?」というもの。セミナーにはベンチャー企業の方はもちろん、大手企業の新規企業の立ち上げ責任者まで
今日は”ペルソナ”について書きます。 マーケティング・コミュニケーションの業務をしていらっしゃる方でしたら”ペルソナ”という言葉を一度はお聞きになった、もしくは作成なさったことがあるかと思います。マーケティング活動において、ターゲット像をより明確にするために、性・年代とかデモグラフィック的な要素だけでなく、ライフスタイルとか嗜好性とか、サイコグラフィック的な部分までを踏まえ、仮想プロフィールとして見える化したものです。 ただこの”ペルソナ”、人・会社によっていろいろな定義
はじめまして。私、株式会社インテグレートという会社で執行役員をやっている、三宅隆之といいます。バブル末期に社会人になり、かれこれこの業界に30年。noteでは「日本のマーケティングのここが変」「生活者に買いたいと思ってもらうためのルール・コツ」について、気づいたことをつらつらと書いていきたいなと思います。 最初に簡単に自己紹介をします。千葉県・千葉市で生まれ育ち、大学を卒業後の91年に広告会社に入社。とても良い会社だったので40才までいたのですが「もっと事業主を広く・深くサ