こころが徐々に悪くなっていく不善の状態

心の状態・機能にはどのようなものがあるのでしょうか。実は、多くの分類方法があります。心は頻繁に変化していきます。そのときそのときの要素によって、心の状態が変わるのです。今回は、特に心を悪くしていく「不善」の状態になるのは、どのようなことから発生するかを見ていきましょう。

代表的であり、一番に思い起こすことができるのが「痴」によるものです。ものごとの真理を正しく捉えることができないために、大雑把であったり、誤った判断になってしまうものです。このグループは、「無知」「無慚(むざん、恥じらいのないこと)」「無愧(むき、怖がらずに悪いことをする)」「掉挙(じょうこ、心が昂ぶり頭に血が上った状態)」の四つがあります。

「欲」のグルーブも不善を為しやすいものです。このグループには、「貪(とん、必要以上に求めること)」「見(けん、邪見にしがみつくこと)」「慢(まん、他を軽んじて自らを上位、同等、劣等と感じること)」の三つがあります。「あっ、いいな」と思うことが「欲」の始まりです。

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