「わからない」からワクワクする

わからないことを恥と思っていませんか？

わからないことを言われるとつい知ったかぶりをしてしまう人はいませんか？

これはまさに過去の私の話なのですが、その心の奥には、

「知らないことは恥ずかしい」
「あいつに負けたくない」

といった感情がありました。

知ったかぶりをすると、大きな成長のチャンスを逃しているかもしれません。
たとえその場は、ばれずに乗り切れたとしても。

知ったかぶりをすると、相手に嘘をついているだけでなく、自分にも嘘をつくことになります。

そしてそれは、「なんとなく乗り切れた過去」として忘れ去られます。

なんでも知っている人なんていません。

しかし、なんでも知っている気になっている人はたくさんいるように思います。

実はこれ、とてももったいないことなのです。

すべてが想定内ならワクワクするか？

100％勝つとわかっている試合に勝って嬉しいでしょうか。
これから先に起こることがすべてわかっている状況で、その通りのことしか起きない世界にワクワクはあるでしょうか。

知ったかぶりをして、すべてを知った気になっている人はワクワクがない世界の中に住んでいます。

何が起きても、自分が知らないことを人に言われても、
すべて知っていたかのように自分にも他人にも嘘をつく。

そうして脳まで騙して自分のワクワクを奪っています。

勝てるかわからない相手に勝ったときの方が嬉しいし、思ってもみないタイミングで褒められた方が嬉しくなりますよね？

そうです。
実は、知らない、わからないからこそ私たちはワクワクしているのです。

しかし以前の記事でも触れましたが、人は変化を恐れる生物なので、「わからない」という未知に対しては恐怖心が生まれやすく、そのために知ったかぶりをして自分を守ろうとしています。

そんな方こそ、「わからない」が恐怖ではなく、ワクワクの源であると知ってほしいです。

知らないことがあるって幸せだ！

逆説的になりますが、もし本当にすべてを知っていたら、こんなにもつまらない世界はないと思います。

そこには学びもなければ、成長もありません。

人が成長するときには学習の4段階という考え方があり、

① 知らないし、できない
② 知っているが、できない
③ 意識をすれば、できる
④ 意識しなくても、できる

このように人は学んでいくと考えられています。

例えば、自転車に乗れるようになるまでの過程で考えると、
① 自分が自転車に乗れるかどうかすら、知らない(自転車に乗ったことがない)
② 自転車に乗れないことを、知った(乗ってみたら、転んだ)
③ 練習を重ねて、なんとか乗れるようになった
④ 自転車に乗りながら、会話や考え事ができる

この段階で言うと、①⇒②が最も重要で、知らない・できないことに気付くことができなければ、当然ですが自転車に乗れるようにはなりません。

そして自転車に乗らない人は、自転車の風を切る爽快感やスピード感を知ることはありません。

「知らない」ことに気付くということは、上の②の段階に進んだということです。

それはつまり、自分の成長のチャンスを手に入れたということです。

このように考えると、自分が知らないことを教えてくれるすべての人や出来事は、自分を成長させてくれるきっかけになります。

これに気付いてから私は、
知らないことに出会えることがすごく幸せなことだと感じるようになりました。

もし自分が知ったかぶりをしてしまっていると感じている方は、
「伸びしろ教えてくれてありがとう」と思うことで素直に受け入れられるかもしれません。

わからないことに出会ったときは、ワクワクに出会ったということなので。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

理学療法士
JARTA認定スポーツトレーナー
平山鷹也

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