70年の歴史の中で初めてのことに挑戦した話…そして得られた知恵
タイトルの通り、
ふじや染工房は、70年の歴史がある工房です。
引き染めと言う伝統的な技法を得意としていますが、これは世界的に見ても独特な染め方のようです。
東京都新宿区高田馬場に工房を構え、着物を制作しています。
創業以来ふじや染工房は、下請けの仕事をしている工房です。下請けの難しさは、工程途中の反物に手を加えることにあります。1点1点に異なる工程がしてあり、またそれぞれが手作業での工程なので加減が全て違います。
そんな反物を下準備で均一に揃える事から始め、色を染め、色を定着させ、水洗をします。
今回何が初めてかと言うと、自分たちのブースをイベントで出すことです。マーケットが縮小した着物業界で仕事の量と質が変化していき、ふじや染工房にも変革の時が来た訳です。
昨年の10月に出店すると決めてから2023年3/24の当日を迎えるまでに準備してきた事を書きます。
【販促】
2022年にスタートした「完全オーダーメイド着物」のサービスは、周知が足りない状況でした。(これには、最近気がついた。いろいろな本のおかげです)
改善策を考えていたところ、
おととし取り組んだ職人ステップアップ事業で、販促用フライヤーを作っていただけるとの連絡をいただき、昨年12月に撮影とインタビューをしました。
これが、キモノショーの一週間前に納品になり、急いで印刷をかけると間に合いました。
このフライヤーは、ふじや染工房らしい雰囲気の作りになっているので、期待しています。
これで魅力が伝わるはず!
【開発】
やってみたかって事として、
紋紗で両面染めをやってみたかったので、白生地を3反買って(出費が痛い。。)挑戦してました。
短い生地では上手くいっていたのですが、
着物になると13mになるので、平らに染めるのが難しくなります。
が、(うまくいったのか?)
三反とも成功しました!(ほっとしました)
昨年から紋紗以外では染め方が確立出来てきたから、
実は自信がありました💪
想定外の出来栄えで、
色の響き合いがある生地の表情になりましたよ!
これは、嬉しい誤算。
それと、帯揚げです。
ゼブラ柄の両面染めを追加制作しました。
このゼブラ柄の帯揚げは、人気があるので何本も売れています。
オンラインショップでも販売しています。
【ブースのディスプレイ】
こちらは、予想外の畳の部屋🙄
設営は、当日までの段取りが大変なわけで(什器のレンタルなど)、当日はあるもの使ってなるようにしかならないって心構えで設営しました。
しかし、内情は妻と次男と長女にも設営に参加してもらい何とか形にしました(・・;)
慣れないことに疲れて、家族でラーメン食べて帰りました。
明日からがんばるぞー😤
こんな感じで東京キモノショーが始まりました♪
キモノショーまでの間には、
ベネッセのオンライン社会科見学や、しんじゅく観光フォトコンテスト、さくら祭など。。
いろいろと試行錯誤しながら、やり続けています。
今後は、KENSAIブランドの為に、ふじや染工房オリジナルの生地を織ってもらうことにしましたので、こちらも楽しみです。11月のサローネには、お見せできると思います。
今回のイベントでの収穫
1,認知していただくお客様を増やす事で、売り上げも上がる。
1,今あるサービスを伝わるように工夫をする事。
・課題は着装時のコーディネートを表現する。
1,自分の染めた色に艶、色気がある。
・自信が持てた。
1,自分たちが珍しい存在であること。
•東京都新宿区高田馬場でやってる
•昔ながらの土間の工房
•70年の歴史がある
•家族経営
•小さい工房だから、仕事内容に小回りが効く 一反から染められる
•染色は新宿区の地場産業であること
•制作~販売を職人の目の届く範囲でやっているから高品質、安心、安全、透明性がある
検証した事をまずはやってみようと。
では、また。
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