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「Report to」って何?

おはようございます。

会社を経営するお医者さんがいます。

その方の印象的な言葉で、
「会社でよく言う『Report to』って、
医者からすると、それ何?という感じだよ」
というのがあります。

会社ですと、ピラミッド型の組織があり、
必ず誰か上司がいて、
その人の下で活動します。

それを「Report to」と表現し、
誰が報告すべき上司であるかを明示します。

一方で、私は大学医学部の教授会にでると、
先生方は独立独歩で
組織プレーが得手ではないと思っていました。

その要因をたどると、
学問の自由・大学の自治にさかのぼります。
学問の自由・大学の自治の考えの下、
学部の自治、医局の自治、学者の自治
へと展開しているのだと私は理解していました。

加えて、
「『Report to』って何?」という話を聞くと、
医師という独立した資格を持つことも
もうひとつの要因なのだと気づきます。

組織人である前に、
侵されざる資格・職能を持つ個人である
という考えです。

企業人も元ただせば
一人の市民ではあるのですが、
組織人としての色合いがより強いのです。

会社にいると
自分の思いを押し殺して、
組織の思いを優先するということは
日常茶飯事です。
それが矜持となっている側面もあります。

広く医療の世界では、
病院と企業という動機づけが
必ずしも同じではない法人が
協力しながら進みます。

病院を代表するお医者さんは個人が前景化し、
企業を代表する社員は組織が前景化
しているとすれば、
その異文化への理解・敬意が
ことをうまく進めるコツとなります。

今日もよろしくお願いします。

安島

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