ドラッグ・ロス
おはようございます!
少し前はドラッグ・ラグでした。
海外で開発された医薬品が、
日本国の承認を経て、
日本で使えるようになるまでの
タイムラグが問題とされたのです。
原因は、
日本の承認プロセスが
効率的でないためとされ、
様々な改善策が取られました。
治験という薬の人体実験では、
海外の人のデータを
利用できるようにしたり、
承認プロセスを簡素化したり、
人員体制を充実したりしました。
そのために、
ドラッグ・ラグは改善しました。
そして、最近はドラッグ・ロスです。
海外の医薬品が、
日本では利用できないという問題です。
*
少し前から、こうした問題は
耳にしていました。
海外の医療機器を
日本に輸入して販売する社長さんです。
海外の先端の機器を
いの一番に日本で利用できるよう
何十年も頑張ってきた方です。
その社長さんの顔色が優れません。
聞くと、日本での医療機器利用料金は、
国が保険制度で決めるのですが、
その料金が低くなってきたのです。
海外のメーカーの立場に立てば、
同じ機械ですから値段が高く
たくさん売れる国に売りたいものです。
しかし、日本では承認申請しても、
安い値段しかつかないので
後回しになってきたのです。
それでもなんとかと頭を下げたら、
申し訳なさそうな顔をして、
途上国向けの型落ちのような機械を
薦められたとのことです。
長い職業人生で、
こんなことは初めてだと
嘆いていました。
それだけ、
日本の医療保険財政が苦しい
ということです。
*
ドラッグ・ロスは、
それが医薬品にも広がってきたのでしょう。
その社長さんとは、
業界をあげて流通のムダを省き、
古いものは徹底的に安くし、
最新のものは充分に高くして、
先端のものを日本に持ち込むしかない
となりました。
無駄遣いをやめましょう。
国をあげて無駄遣いはやめましょう。
今日もよろしくお願いします。
安島