日本の"ビジョンニキ"はスタバに集う!? VisionPro発売後1週間の動向をキャッチアップ!
皆さんこんにちは!空間コンピューティング技術で人々のまなざしを拡張するMESONのtaka(@takataka530)です。
本記事では、VisionProの日本発売から1週間で見えてきたことを、様々な角度からまとめています!😎
あらためて…ついに…!待望のApple Vision Proが先週の6月28日に日本国内でも販売開始されました!
この1週間、多くの方がメディアを通して「VisionPro」の言葉を耳にされたと思います。
でも….
など、疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。
そんな方へ…!この1週間、毎日Xをウォッチし続けた結果をもとに、気づきや考察をまとめていきます!
※アメリカでの発売直後の現地動向は、以前こちらでまとめています。興味のある方は是非!
空間コンピューティング時代の到来
6月28日、日本をはじめ、中国本土、香港、シンガポールのアジア各国でVisionProの販売が開始されました。
発売当日の夕方以降、多くの主要メディアでも報じられました。「VisionPro」単体ではなく、Appleが提唱する「空間コンピューティング」の概念と共に取り上げられていたのは、開発者としても感慨深いものでした…!
VisionProならではの人気のユースケース
そして発売後からXのポストをウォッチし続ける中で、ユースケースの傾向も幾つか見えてきました。その中でも特に目立っていたのが以下の3つ。
大迫力のライブエンタメ鑑賞
映画鑑賞体験や、空間ビデオで撮影されたスポーツ観戦へのポジティブなポストが非常に多かったです。
VisionProを使えば、現実空間上にスクリーンを表示できます。さらに、Digital Crownを回転させれば360°異空間に包まれて、美しい湖のほとりや砂漠の上で、大画面のスクリーンで映画を鑑賞することもできます。
上記以外にも、ポジティブなポストの数々が。
近いうちに、サッカー観戦や音楽ライブの特等席の一部が、VisionProユーザー向けに販売されるケースも出てきそうです。現実空間の制約を度外視した視点から体験を楽しめるのもVisionProならでは。今後に期待です!
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移動時間の有効活用
移動中にVisionProを利用する投稿もちらほら見られました。Apple公式のデモムービーにも、飛行機に乗ってVisionProをつけ、異空間に包まれながら映画を鑑賞するシーンがあります。今後、VisionProユーザーの間で流行っていきそうなユースケースですね。
ちなみに、海外の高級航空会社で、既に機内エンターテイメントとして導入した事例も出てきています。日系企業での導入も、もうすぐかも…?
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空間ビデオで、思い出の「空間」に浸る
VisionProのキラーコンテンツの1つである「空間ビデオ」。iPhone 15 Proの専用モードで撮影した動画をVisionProで再生すると、目の前に奥行きのある空間が広がります。
「家族との思い出を撮り溜めていきたい」という声が多く見受けられました
iPhone 15 Proをお持ちの方は、子供やペット、家族、友達との思い出の「空間」を今のうちに大量に撮り溜めておくことを強くオススメします!
ちなみに、既にVisionProをお持ちの方には、アプリ「Spatial Station」がオススメです。これは、世界各地で撮影された空間ビデオを投稿するプラットフォームで、ザッピング感覚で楽しむことができます。
日本の"ビジョンニキ"はスタバに集う
さあ、そして、やっぱり気になるのが "ビジョンニキ"たちの動向です😎
アメリカで発売された時は、斜め上をいくユースケースがたくさんSNSにアップされていましたw (因みに、車の運転は法律的にアウト。逮捕者も出て話題になっていました…)
日本では、渋谷周辺でVisionProをつけて歩き回る人が出てくるかなーと思っていましたが、殆ど見られず。海外と比べてやや控え目な日本のビジョンニキたちは、スタバに集まっていたのでした。
ただ、この投稿と併せて気になったのが「プライバシーの問題」です。実際、ビデオシースルーを通して現実空間が非常にはっきりと見え、スマホの文字が読めるくらいです。そして、録画機能もついています。
元々Appleの思想として、屋内とはいえ公共空間でのVisionProのユースケースはあまり想定されておらず、対応が後手に回ってしまっている気もします。VisionProユーザーは周囲への配慮をくれぐれも忘れずに!💡
面白かったポストたち
さて、次に、Xをウォッチする中で、個人的に面白かったユースケースを幾つか紹介します。
最後の投稿の「現実でも視線を向けてつまんでしまう」動作は、私自身を含め、所属するMESONのメンバーも数人経験しており、社内で話題になっていました。この記事を読んでいるあなたも、近いうちに経験する日が来るかもしれませんね。(ポジショントークですが…笑)
著名人によるレビューと認知拡大への期待
日本での発売後、著名人によるレビューも徐々に出てきました。空間コンピューティングを広めたい開発者としては、彼らの強いPR力に期待しています…!🙏
日本発売より一足早く、ホリエモンやはじめしゃちょーも体験動画をYoutube上で公開していました。
何より嬉しかったのは、みんな「ポジティブ」な反応であること。
彼らの発信が、情報感度が高いイノベーター層への浸透を加速させ、さらにその熱量がアーリーアダプター層に伝播することに期待したいです。
開発者の一個人としては、日常生活により溶け込み始める「アーリーアダプター層」への普及が勝負所であり、彼らに向けたユースケースの確立をいち早く目指していきたいと考えています。イノベーター層のユースケースは良くも悪くもユニークな特殊ケースが多いため、より普遍的な一歩先のユースケースを見据えて動いていきたいです。
見えてきたVisionProの問題
全体を通して、想像していた以上にポジティブなポストが多くて嬉しかったです。一方で、発展途上のVisionProならではの問題も見られました。
価格の高さ
みなさん揃ってポストされていたのが、やはり価格の問題でした。
おおよそ、「30万円」くらいなら買いたい、とのポストが多かったです。
2~3年後に廉価版が出るとも噂されており、今後に期待ですね…!
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限定的な使用時間
ずっと画面を見つづけることでの目の疲労、ヘッドセットの重さによって、大体1~2時間程度の使用が限界、との声が多く見られました。私も数ヶ月使ってみて、凡そ同じ肌感を感じています。
重さの負担軽減のために、装着方法を工夫される方も。
VisionProユーザーの方は参考にしてみてください!
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VisionPro特化型アプリの少なさ
やはり、アメリカ発売当初から問題に上がっているのが、アプリの少なさです。現在アプリの大半が海外開発者によるもので、日本語対応できていないアプリも多いため、よりアプリが少ない印象を余計に強く抱かせてしまっているかもしれません。
日系大手も数社、VisionPro向けにアプリをリリースしていますが、既存のVR色が強かったり、iPad用のアプリを互換性を持たせてリリースしていたりと、「空間コンピュータならではの体験」より、VisionProの発売日に合わせた話題性を優先している印象を受けました。
ちなみに、私が前回の記事でオススメのアプリを紹介しているので、VisionProユーザーの読者の方は是非!💡
今後のVisionProへの期待
高齢者向けのVisionProユースケース
個人的に強く期待しているのが、高齢者向けのユースケースです。
私も数ヶ月前、実家の88歳の祖母にVisionProをアテンドしましたが、その可能性の高さに驚かされました。
VRやARデバイス、さらにはiPhoneすら使ったことのない祖母が、幾つかのアプリを体験した後、30分程度で順応し、基本的な操作を行えていたのです…!
VisionProの「自然」で「直感的」な操作体験は、言語さらには年齢の壁をも超えてしまう、そのポテンシャルの強さを改めて実感しました。
ちなみに、海外の動向もウォッチしていますが、中国のSNS「RED」ではひと足先にいくつかの事例がアップされていました。
まず最初の体験をどのように提供するかが大きな課題ではありますが、今後の展開に期待したいです!!
今後ウォッチしていきたいこと
最後に、個人的に気になっていて、今絶賛追い続けていることを簡単にシェアしますね!
海外でのVisionProのユースケース動向
ここ数ヶ月国内外の動向を追っていて強く感じたが、海外のスピードの速さです。開発者、ユーザー共に日本の一歩先を行っています。Xでも3~5日程遅れて日本に情報が入ってくる印象です。海外では、個人開発者がSNSでユーザーテストを回しながら1ヶ月程度でアプリをリリース、トレンド入りさせる事例も幾つか見てきました。
そしていま、個人的に注目しているのが中国市場です🇨🇳
以下の3つの理由から、中国独自のユースケースから多くのヒントを得られそう、と考えています。いち開発者としても攻め込んでいきたい市場です。
・クローズドな市場で欧米がPRを仕掛けてないブルーオーシャン。
・人口的にVisionProユーザーも今後増加しそう (販売数非公開)
・同じアジア諸国として"体感値"が近いため、体験を参考にしやすい。
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一時的なUXから累積的UXへの変化
個人的に注視していきたいのは、1ヶ月後や半年後のユースケースです👀
悲しいことに、アメリカのビジョンニキたちは、Vision Pro発売後の約1ヶ月後に消え去ってしまいました(笑)。
空間コンピューティングが日常に浸透するまでの障壁は非常に高く、一開発者としては少しでもその障壁をこじ開けたいものです💪
個人的には、短期的にニーズが強い展示会等での一時的なUXに取り組みつつも、一歩先の日常生活に溶け込んだ累積的UXのナレッジを蓄積し、両者を接続させていければと思っています。
さいごに
自分の趣味も相まって、とっても長い記事になってしまいましたが(笑)、最後まで読んで下さった方、ありがとうございました!!
さいごに、私が所属している「MESON」の紹介をさせてください!
MESONでは企業様とのApple Vision Pro向けアプリ開発も積極的に行っています。
❏ Niantic様とのPeridotコラボ
❏ 東京ガス様との3Dモデルビューワーアプリ開発
上記の取り組み以外にもいくつかの企業様とはApple Vision Pro向けアプリの開発を進めており、今後開発したアプリを発表予定です。
ぜひApple Vision Proを活用したアプリ開発に取り組んでみたいという方は以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
MESONについてもっと知りたい方はぜひ以下の公式ホームページを御覧ください!
以上です、ありがとうございました!!