腸内細菌が人間の気分変調をコントロールしている?
ちょっとまえに抗生物質を飲みすぎると腸内細菌バランスがメタメタになって大変になるという記事を書いた。
このときは論点としてあげなかったが、昨今では「ひょっとして、腸内細菌が作ってる化学物質によって人間の気分変調って随分と変わるのでは?」という仮説が真剣に検証されている。
腸内環境はまさに異次元である。有名なビフィズス菌のような善玉菌と言われているものや、悪玉菌として名高いクロストリジウムなどなど、具体的に名前をあげられるものは幾つかある。
が、それらが代謝の結果として何を生み出して、何を作って、それが人間の血流に乗っかって、どういうことになっているのかという話にまで発展させていくと、私達には知らないことばかりである。
有名な話では脳内のセロトニン濃度で躁鬱気質に影響がでるという話がある。実際にSSRIというセロトニン代謝に影響を与える薬を飲むと、うつが一時的に改善するというは有名だ。
この話はものすごく有名なのだけど、実は体内にあるセロトニンの90%は腸で作られているという事は全くといっていいほど知られていない(僕もしらなかった)
このセロトニンを生み出しているのが、前回の記事で主題として取り上げた腸内細菌だ。セロトニンに限らず腸内細菌は実に様々な物質をアレコレと生み出しており、その影響は腸から伸びだしている迷走神経を通じて個人の体調にダイレクトに影響を与えている。
つまりである。腸内細菌はあなたという国家の忠実なる臣民で、その臣民が喜ぶことをあなたがすれば、腸内細菌は化学物質作成という恩返しでもって貴方にキチンと報いてくれる可能性があるという事なのである。
じゃあ腸内細菌が喜ぶ事とは何か。それは…
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