身体が歪んでしまうのは何故か?~簡単な肩こり改善方法を添えて~
前回、大人の体はなぜ痛いのかという記事を書いた。
子供の頃に肉体の痛みを抱えていなかった頃は、運動≒全力でやるか否か位の二分類しかなかったはずだ。
それがいつしか、特定の姿勢を取ると肉体が痛むようになり、大人は全力云々というよりも、どうやったら身体が傷まない範囲で最善を尽くすかのような、子供の頃は全然異なる最適解でもって運動の力感をセーブするようになる。
いったい何故そんな悲しい状態になってしまうのかについては前回述べ、その解決策も提示した。今回は、同じ事ではあるが、更に解釈を深める為に、別の角度から書いていこうかと思う。
この大人が全力で痛みを気にせずに動けなくなる問題というのは、突き詰めて語れば、好きな事や特異な事ばかりをやり過ぎたら、どうなるのかという話と同じなのだ。
肉ばっかり食べてないで、野菜も食べなさいは、運動にもいえる
子供の頃に、好き嫌いしないで、バランスよく食べなさいというような事を言われた事がある人は多いだろう。
実は運動についても誠に同じような事がいえるのである。つまり、特異な動きばかりしていないで、苦手な動きもキチンとやりなさいという事だ。
人間の筋肉量はとても多い。故に、本当にいろいろな動き方でもって、人間は一見すると同じような行動を取ることができる。
例えば小学校の頃に、かけっこをして早い人と遅い人がいただろう。あれは体力だとか、筋肉量、そもそも全力でやれているかどうかなど、様々な要因が結果になって結びついている。
人間というのは、ある段階までは努力でもって能力が伸びる。しかし、物凄く努力をしても、ある段階からは才能の差でもって、どうしても超えられない壁のようなものがみえてくる。
この才能の壁というものは、突き詰めていえば、どういうやり方でもって、人間がワークしているかというものになる。
例えばハチャメチャに数を数えるのが速い人間がいたとしてもだ。掛け算や微分積分といった数値を測定する素早いやり方を知っている人間には、数値かぞえで絶対に勝てない。
運動は暗黙知
これは単純にメソッドの差でしかないが、実は運動に関して言えば、これがほぼ暗黙知でもって行われている。
そもそも、自分がどうやって身体を動かしているかを、意識した事はあるだろうか?
例えば歩き方ひとつとってみても、踵から大股で接地する人もいれば、チョコチョコと小股で歩く人もいる。
大股と小股。これらの動きのどちらが正解というものは別として、そもそも使われる筋肉が異なりそうな事ぐらいは誰にだってわかると思う。
そして使われる筋肉が違えば、筋肉の繋がる経路も当然変わる。こうして人は、ある動きを選択的に無意識のうちに多様するようになり、特定の筋肉だけを妙に酷使するようになる。
こうして、ある筋肉経路は妙に発達する一方で、全然使われない場所の筋肉は萎縮していく。他にも、本来ならば別の用途で使うはずだった筋肉が、意図しない形で使われるという事もある。
こうして極端に偏った筋肉が、身体を結果的に歪ませるのである。こういう偏った身体は、整体やマッサージのような外的な施術では、まず矯正されない。
仮に矯正ができたとしても、原因である偏った動き自体が修正されていないので、再び結果的に偏ってしまう。だから整体やマッサージ、針といったものは、根治療法になりえないのである(運動回路自体を施術で変更できるのなら、可能性はあるかもしれないが…)
歪みを取りたいのなら、凝り固まった筋肉を伸ばすしかない
ひとつ面白い施術を紹介しよう。電車にでも乗っている時に試してみてほしい。肩こりがある人には、かなり抜群に効くはずである。
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