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経年変化を愉しむのも魅力的。
昨日までは、施主支給をする場合の
気を付けたいポイントについて
いろいろとお話しました。
工務店の見積よりネットの方が安い
からといって、安易に飛びつかない方がよいです。
安いなりの理由はありますから。
その辺気になる方は、少し前へ遡ってくださいね。
さて。
今日は、全然違うお話です。
突然ですが。
「経年変化を愉しむ」
について、みなさんはどう感じますか?
もちろん。家についてですよ。
なんか素敵!と思う方もいるとは思いますが、
変化していくことに抵抗を感じる方もいるかなと
思います。
野球をやったことがある方であれば想像できますが、
グローブって新しいより使い込んで馴染んできた方が
使いやすいし、ピカピカより価値を感じますよね?
でも。
家のことに置き換えると、そう感じない方がいるのって、
少し不思議な感じがします。
わかりやすい例でいえば、ここ最近お話しましたが、
床に使うフローリングについて。
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無垢の床材は、経年で色が変化していって、
当初とは違う表情を見せてくれます。
その変化って、自然なことなんですけど、
当初のイメージと違ってしまうので、いや!
ということで、木目をプリントしたシートを表面に
張ったフローリングを、敢えてセレクトする方って
結構いらっしゃいます。
確かに、当初のままの印象を継続できます。
ただ、無変化ではないので、長年では色あせは
していくことに。
気が付きました?
色の変化と色あせって違いますよね?
変化していくのって、劣化ではないのですが、
色あせって、劣化を感じませんか?
だからといって、
色あせがダメということじゃないんですよ。
新建材と言われている床とか壁、建具や外壁は、
見た目の継続的な変化は少なくできますが、
長い目でみると、塗り替えや張替が伴います。
一方で、無垢等の自然素材は、変化は大きいですが、
その変化で、野球のグローブのように味が出てくるので、
張り替え等の必要もないでしょうね。
ちなみに。
無垢の床材で、もとに戻したければ、表面を薄く
研磨すれば、復活しますよ。
ここ最近は、魅力的な新建材がどんどん出ていて
機能面でも優位なので、そちらに目が行きがちですが、
経年変化を愉しめる感性を持てると、より魅力的な暮らしが
実現できるかもしれませんね。
立ち止まって考えてみるのもいいかなと思います。