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90年代の音楽を知らないアナタへ その41 ALL THIS LOVE(94)/PATTI LABELLE カバー曲とは知らずに(知ってからもなお)ずっと好きな曲

パティ・ラベルという女性シンガーを知っているだろうか?この名前を知らない人でも、もしかしたら「レディ・マーマレード」という曲にはピンとくる音楽好きは多いかもしれない。パティという人は、この曲をオリジナルで歌っていたグループ出身の人で、アメリカを代表するレジェンド級のシンガーである。

わたしが彼女を知ったのは「BURNIN'」というアルバムがリリースされた92年当時だった。このアルバムは死ぬほど好きなのでいつかレビューしてみようと思うのだが、このアルバムの次に出たアルバム「GEMS」(94)の1曲として収録されていたのがこの「ALL THIS LOVE」だった。

ミッドテンポでキャッチーなメロディ。淡々としているが、凄くソウルフルというか。アルバムの中でまず最初に好きになった曲であった。

シンプルな歌詞。大げさでないアレンジも好感が持てるし、前作のパワフルなパティを期待していたのだが、良い意味で裏切られたと思って強く印象に残った。正直言えば大サビなどの盛り上がりのパートがないのが残念だが、パティの曲には基本的にダイナミックな歌唱が多い中、BGMとしてさらりと聞き流すこともできるという面でも、この「ALL THIS LOVE」は大人になった今でも十分好きなのである。

そしてなんとこの曲はデバージというグループのカバー曲だったことが数年前に判明。いや、ただわたしが知らなかっただけなのだが。オリジナルを聴いてみたけど、大きくアレンジの違いはない。だが、パティをオリジナルだと思っていたわたしにとっては、この曲はあらゆる要素を鑑みてもパティの曲なのだなと、好きを改めた。

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