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国連大学での緒方貞子さんのお話

2015年2月27日、国連大学で元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんの対談の場へ、参加する機会がありました。内容は「State Security to Human Security(国家の安全保障から人間の安全保障へ)」というテーマで、緒方さんの歩まれてきたキャリアや国連での難民保護活動、そして人間の安全保障などについてのお話でした。緒方さんは小柄で柔らかい雰囲気の中に、ユーモアを交えつつ、大事な時には信念を感じさせるはっきりとした受け答えをされていたのが印象的でした。

大きな会場は満員で、1時間の対談でしたが、30分くらいでインターアクティブなセッション(質疑応答)に切り替わりました。通常これくらいの時間だと、日本ではほとんど質疑応答の時間をとらないものですが、海外だとこういう双方向的なセッションはよくありますね。
さらに、質問の核心に入るまでの説明が長いと、モデレーターの先生に、”Can you get to the question?(それであなたの質問は?)”と言われたり、回答でばっさり切られたりしていました。「あー、そうだったなあ」とふとアメリカやアジアで講演やセミナーに参加していた時のことを思い出しました。こういう時の質問やコメントは簡潔な方がいいのはわかっているのですが、それが意外と難しいのです。でも、そうでないと、「(長くて)何を言ってるかわからない」「それで、あなたのポイントは?」とがんがん言われます。

久しぶりに東京で海外の凛とした空気に触れ、改めて次世代のグローバルリーダー育成に向けた活動の必要性を感じました。外国人の参加者や大学生と思われる参加者も多く見られて、日本にいながらダイバーシティを感じることができたのもよかったです。ありがとうございました。

(2015年の筆者記事の転載です。その後、2019年10月にお亡くなりになりましたが、このセミナー後の懇親会で気さくに参加者の方とお話しされていた様子は今でも記憶に残っています。心よりご冥福をお祈り申し上げます)。

http://jp.unu.edu/events/archive/conversation-series/state-security-to-human-security.html#overview

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