![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166522213/rectangle_large_type_2_9abe6e5bbf97f6c3e445b84d8dce1def.jpeg?width=1200)
大企業が30年ほど従業員を搾取していたのだから、その分を今すぐ還元する必要があります
企業で大事なのは需要喚起ではない。不足する労働者をいかに確保することだ。『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起きること」』を読んで、日本経済の今後の展開がわかるようになりました。人手不足が慢性化し、仕事を選ばなければ失業という概念がなくなる世界です。
今の若い人が企業に求めることは、初任給より休日です。昔は初任給を見ることが、求人情報を見る上で大事な情報でした。しかし、今は休日が少ないと真っ先に就職先の候補から外されてしまいます。若い人を就りたかったら、休日を増やすしかありません。
これからの時代、受注ができなくて倒産する企業はなくなります。逆に、人員確保ができず、自然に倒産する企業ばかりになるでしょう。それだけ、人員確保が大変になるのです。これからは、企業側の言い値の給与や労働時間では働いてくれなくなるのです。
日本の30年の不況という言い訳で、日本の企業は不当に労働者の給与を削減しています。日本が正常化するには、不当に労働者から削減した給与を戻すだけでなく、30年分の削減してきた給与を労働者に戻す必要があります。すべての内部留保を吐き出し、労働者に還元しなければ、GDPを上げることも、物価上昇2%も実現できないからです。
ある意味、これからの日本の労働者は、労働環境が良くなり続けます。外国人の労働者を受け入れられない日本で、労働者不足を解消する方法はないからです。これからは、企業が労働者を選ぶのではなく、労働者が企業を選ぶ時代になるでしょう。
#ほんとうの日本経済 #講談社現代新書 #坂本貴志 #講談社