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ホラーだけでなく、物語の基本構造が分かるビジネス書です。『恐怖の構造』

『恐怖の構造』は、ホラーを題材に物語の型を教えてくれるビジネス書です。
「恐怖:生きる判断基準」「嫌悪:好きの手前の状態」「ホラーとお笑いの違いは火力の問題」など、人間の「恐怖」の根本原因を突き詰めてくれます。
特に「物語は不安ではじまり恐怖の克服で終わる」のように、物語の基本は「不安」と「恐怖」です。
コロナの影響で「不安」が蔓延している現在の状況に対処したい方にオススメです。

「文化的恐怖:自分以外の存在とのあいだで生じる恐怖」「恐怖:なにかを恐れるストレートな感情・不安:恐怖未満のモヤッとした感情」「変態:過剰な自己愛VS狂人:自分の弱さも含め障害に対してとことん闘う」などを通して、物語に必要な要素を教えてくれます。
特に物語の基本構造である「各ジャンルのゴール①ホラー:生き残るor死ぬ②サスペンス:自分の望む日常へ戻る③スリラー:理解不能な出来事の中で危機的な状態を潜り抜ける④アクション:最初に克服すべき課題が提示」のゴール設定は秀逸です。
「小説を書く:詰め将棋」のように、構造や構成を知ることで物語の根本を突き詰めることができるからです。
ホラーを問わず、小説を書きたい方にとってのバイブルとなるでしょう。

著 者:平山夢明
出版社:幻冬舎(幻冬舎新書)
発売日:2018/7/30

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