コンサルタントからスタートアップへの転職実態~創業4年目ログラスへ転職しました~
はじめに
初めまして。ログラスの杉崎と申します。
この度は本noteを開いていただき、ありがとうございます。
本noteは、コンサルタントファームでITコンサルManagerをしていた私が、スタートアップに転職しようと思った背景・不安だったポイントを記載し、同様にスタートアップにチャレンジしようとしている人へ情報提供をすることを目的としております。
0.自己紹介
まず、私自身のバックボーンの中でコンサルタントのキャリアは直近の4年半となります。
入社初年度に昇格し、3年半ほどManagerとして提案からデリバリーまで実施したので、一通りコンサルタントの仕事は経験できたと思います。
1.コンサルファームから転職しようとした背景
年齢的に40歳という区切りも近かったため、生涯コンサルタントでキャリア形成するかどうか検討し、転職をすることにしました。
重視したポイントは2点です。
1)タッチポイントの長期化
コンサルタントは基本的にお客様の解決範囲決定がスタートであり、提案or実行がゴールとなります。
結果、解決すべき課題のPriorityに疑問を持ったり、提案/実行した後の運用が気になっても見届けられないケースが発生します。
一方でプロダクトベースの事業会社であれば、運用開始後、顧客の課題認識のスタート地点から運用後の課題解消結果まで併走できます。
プロダクトを通して、顧客への価値提供を仕事としたいと思ったことが、転職企業選定の1点目のポイントでした。
2)0→1スキルの向上
2点目のポイントは、プレイヤーとしてのデリバリー能力だけではなく、0→1のビジネス構築能力を向上させるチャンスが多いこと。それが、今回の転職で求めていた2つ目のポイントでした。
そこで、チャレンジがしやすい環境を求め、アーリーフェーズのスタートアップに絞り転職活動をすることにしました。
2.スタートアップ転職で不安だったポイントと実態
とはいえ、スタートアップ転職には不安がつきまといます。
私自身がスタートアップ転職を進めるにあたって気になったポイントと、ログラス以外にも何社か選考を受けてつかめた傾向を記載します。
1)報酬・職種
まず最大の関心ごとである報酬についてですが、スタートアップはコンサルファームに比べて下がる傾向が多いと思われます。
スタートアップの中でも調達ラウンドが進む=企業としての成熟度が上がることで報酬自体が上がったり、報酬が高い高難易度の職種が用意されているケースもあります。
また、コンサルタントとしてのCapabilityがFitすれば高いポジションでのオファーも発生し、現行維持~現年収よりも高額といった提示もありえます!
参考:
コンサルの「Big4」の年収|ランキング、役職ごとの年収レンジを解説 (consul.global)
ストックオプションは各社各様です。ぜひ選考過程で説明を聞いてください!ただ、SOをアテにした生活設計をしないようご注意ください。
コンサルのCapabilityでは、PMO・ファシリテーション・ドキュメンテーション能力は活用できます。
PDも役立ちます。スタートアップにとってトップラインをあげることは非常に重要なので、非営業職でも売上を立てることができる能力は重宝されます。
また、待遇面ではコンサルのManager・Senior Managerだからといって自動的にCXOになれることはありません。逆説的にいえば、事業会社経験者がコンサルのManagerアッパーに誰でも転職できるわけではないことと同じです。
Capability以外にカルチャーフィットも大事なポイントになりますので、CXOを目指したい場合は入ってから頑張りましょう!
2)そもそも潰れないのか
状況によります。
状況を構成する要素は、大きく以下の2つです。
・資金調達時期と資金利用状況
・現在の市況と次の調達予定時期
そもそもスタートアップとは成長を前提に資金調達をし、赤字で事業投資をするプロセスにある会社の総称です。そのため、成長投資のために増えている支出(人件費・オフィスなど)を賄えるだけの資金調達ができなければ潰れる可能性が高まります。
また、天変地異の発生やリセッションフェーズにおいては、予定していた時期・金額で資金調達ができないケースが出てくる=潰れる可能性が高まります。
ただ、資金を集めて出資するベンチャーキャピタルも存続するために投資活動は継続しますし、リセッションになろうと市場にあるキャッシュがいきなりゼロになることはありません。
よって、リセッションになるとスタートアップにとって資金調達の難易度は上がるが、すべての会社が潰れるという過度な不安は不要だと思います。
そもそもGoogle、Metaなどの会社だけではなく、アクセンチュア、マッキンゼーでも解雇をしているのでコンサルファームにいれば安全ということはありません。
コンサルタントはそもそもがUp or Outの世界の住人なので、自分が信じた会社が潰れたらその経験を糧に次の会社に移りましょう。
3.転職後の感想
サマリから述べると満足度は非常に高いです!
1)タッチポイントの長期化
ログラスはSaaSを提供する企業であるため、KPIはARR/MRRといった月額のSaaSライセンスフィーが中心です。
そのため、会社としてもカスタマーサクセスとしても、LTV(Life Time Value) firstというバリューに則り、長期の関係づくりに重きを置いて仕事をしています。
加えて、ログラスは会社としてもLTV(Life Time Value) firstというバリューを掲げており、Loglassを通していかにお客様に生涯価値を上げていただくかを重視しています。
そのため、仕組みとしても会社としても長期間の関係作りに比重が置かれています。
さらにお客様のLTVを上げるためには、フロント部門が人力で工夫するだけでなく、開発部門による改善が欠かせません。
Loglassの開発は、営業・デザイナー・カスタマーサクセスの距離感が非常に近く、開発部門が顧客や現場の意見を丁寧にヒアリングする姿勢があり、個人的にはここが非常にうれしいポイントです。
さらに優秀な開発メンバーと成長過程のプロダクトという特性により、非常に速いリリーススピードで機能が開発されており、現在は週次でリリースする体制となっています。内側の人間なのに、プロダクトの進化に毎週わくわくします。
LLMが早くも機能実装(生成AI/LLMチーム立ち上げから1週間後の出来事)
※ Loglassではドメイン駆動設計という開発手法を採用しております。詳細は本note下部にリンクを貼ります。
2)0→1の仕事のチャンス
期待以上です!
0→1は全員に求められており、0=Issueの発見から自分で探りに行く姿勢が要求されています。
チームメンバーはそれを実践しており、チーム内や顧客へのヒアリングだけでなく積極的に外部にもヒアリングに行ったりしています。
自分自身も、このnoteを書いている入社4週目時点で様々な仕組みづくりに取り組ませてもらっています。
活動をする土台であるログラスという組織も、熱狂とスマートさを両立した奇跡のバランスを保っています。全員が熱狂的にミッションに向かいチャレンジし続けているので、心理的安全性が非常に高く、チャレンジがしやすい環境となっています。
代表布川さん自らスピード感こそが重要と提起
それ以外にも私がログラスの熱狂を実感したポイントは、週次で実施しているチームごとの成果発表でSlackに1000件前後の投稿がつくほど活況なことです。
コンサルファームだと、お互いの仕事のことは「参考になれば聞く」というスタンスの方も多いと思いますが、ログラスではメンバー同士がお互いの仕事に興味と尊敬をもっており、Dev⇔Biz(営業・CSなど)がそれぞれ話を聞き合う姿勢があることが非常に新鮮で楽しく感じています。
なお、ログラスのエンゲージメントの高さは定量的な数値としても出ており、リード投資家であるALL STAR SAAS FUND主導で「従業員エンゲージメント」を測定したところ、ログラスは約40社の中で2年連続の1位、eNPSは75.0と驚異的な数字とのことでした。
3)自分のCapabilityを活かせる
ログラスは管理会計領域に対するSaaSを提供しています。
予算策定業務には実行する組織の構築=人事も含まれており、経営企画と人事は隣接している領域です。人に関する側面は知見を発揮しつつ、人事配置の検討元となる予算策定業務に携わることで補完的な知見も獲得できています。
加えて、Loglassはシステムの導線が非常にわかりやすいので、システムのすべての機能・遷移を理解することで業務の流れや実施しているタスクも一定程度理解ができました。
過去のログラスの取材記事にて、「わかりやすいコードは開発者の福利厚生※2」と評されていたらしいのですが、わかりやすい機能・導線はCSの福利厚生でもあります。
※2参照:
ローンチ後の反応ゼロ、そしてPMF…ログラスCEO・布川友也のエンタープライズに強い「負債を溜めない」組織論
All Star SaaS Blog
https://blog.allstarsaas.com/posts/loglass-org
また、PMOやシステムに関する知見も、ゴールからのQCDSを意識した計画スキルも、PJTには非常に役立っています。
4.最後に
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
今後も、CS⇔コンサルのFit&Gap、0→1の体験記、Loglassというプロダクトの良さなどを発信していこうと思いますので、また見ていただければ幸いです。
ログラスという会社への興味、コンサル→スタートアップへの転身に興味がある方はこちらからご連絡ください!
長い記事となりましたが、お付き合いいただき、ありがとうございました!!
参考
※ DDDについて
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