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骨格標本解説①

ハモ

ハモ(Muraenesox cinereus)の頭骨

ウナギ目ハモ科ハモ属
日本料理の中でも高級魚として古くから用いられている魚。
分類段階からわかるように、ウナギのような見た目をしており、近縁種にはスズハモがいる。
骨格だけ見ると「ジュラシックパークⅢ」に登場したスピノサウルスを彷彿させる見た目をしている。



この標本のエピソード

標本用魚類の調達は主に、漁師の方からの譲与・購入が多いが、この個体は友人が岸壁採取中にハモの死体を発見し、入手した。
サメ類の標本で臭いには、ある程度の耐性はあるが、死後何日か経過しており、肉が腐敗し、肉を取り除くまではとても臭く、おかしくなりそうだった。しかしこの悪臭も脳や神経、肉を取り除いたことや、薬品処理を通して、かなり抑えることができた。

皮だけ取り除いた際のハモ
ペットシートを敷いていたが、部屋中に臭いが充満した。

臭いの問題はあったが無事に標本として完成し、とても良い出来にできたと感じている。サメ類に比べると、硬骨魚類の骨格標本は作製数が少ないので今後も標本を作成し、知見を深めたい。

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