答えの無い問題を解く
仕事をする上で自分自身の発揮できる価値は何なのか考えさせられる事がある。コンサルタントの業務では、リサーチ力が基本的に必要となる事が多いが、Chat GPT等の人口知能の登場により、リサーチ能力の必要性や新たな価値を再定義する必要が出てきていると考えている。
リサーチを行うということは既にある情報を1次と2次の違いはあるものの、探すというアクションが最初にある。つまり、この情報を探して、自分のものにして、最終的に相手に伝えるという情報処理を行う事がコンサルタントという職には当たり前のように求められており、それを得意としていた側面がある。
そのような背景の中で、他者との差別化やより高い付加価値を発揮するためには、答えの無い問題を解く能力になるのではないか。この力は、単に情報を収集してシンプルに処理するのみでは不十分で、課題の設定からその問題の解き方まで今まで以上に工夫して、とがらせる必要がある。
例えば、これまでにない新しい確度からの答えや、考える土台を変えてみたり、様々な試行錯誤が求められるだろう。また、経験がある分野に関する問い等であれば、より注意が必要かもしれない。それは、人間が無意識に過去の経験から物事を考えてしまう癖があるためである。
このように、私たちは思考法を変える必要があるタイミングに差し掛かっているのかもしれない。大前研一の書籍の中でも出てきていたが、他人が調べて出てくる答えに価値は無いと考えられる場面は今後はますます増えてくるだろう。リサーチ能力についても、目的が情報を収集する事であるため、本質的には最終的な意思決定の補助的性質があることについても理解する必要がある。
つまり、私たちは元来、リサーチの次を見据えた仕事ができているのかという点についても考えられているか意識できているか自問すべきだ。これまでも必要とされていたかもしれない能力かもしれないが、今後はこういった考え方を普段から行う事でトレーニングしていきたいと思う。
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