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Neh.via #4 と Vivace

Neh.via #3 から1年の期間が流れてしまった・・・    なんと勿体ない事をしたことか。いや、1年の期間のおかげで味の変化が驚異的に伸びたのを感じる事が出来たのか?

理由は色々あれど、私の余裕がなくてここまで足が伸びなかったのが原因の一つ。それでも空白期間が1年で終止符を打つ事が出来たのは、一緒に付き合ってくれた友人が期限を切ってくれたから。やはりコミットメントがあると結果も伴う。しかし、これを書き始めてから公開まで1.5ヶ月経ってしまったが、3400文字超の大作となったので許してもらおう。

横浜 あざみ野 Neh.via

●プロローグ

この友人夫婦は、イタリアのCanale にも一緒に行った人でAll'Enotecaのダビデの料理を食べた事がある人。更に偉いのは、盛岡にある イタリア料理 まつばら にも行ったことがあって、ダビデの片腕で働いていたマエストロ ひろきシェフ の料理も食べているという筋金入り。今回もここへ来てDavide色が更に強化された。

結果から先に言おう。ここで口にするもの今回全て、本当に全部 美味しい!!
多くの場合、これは美味しいけれど、これはイマイチとか、これは普通というのがあるけれども、全部が美味しい率は私の経験ではトップレベルでないかなと思う。あえて言えば、本当にあえて言えば、前菜の一つに出てきた生ハムはまぁ普通に美味しいというレベル。これだってその辺の生ハムよりか超美味しいのだけど(フランス産)。もう一つ普通に美味しいのは炭酸水だ。

さて、この日の料理を復習してみよう。毎回同じではないだろうから同じのは食べられないと思うけれども、岩男シェフは今さらだけどプロだなぁと思うのだ。

●Neh.via

  ●グリッシーニ

2本のうち1本はノーマル(奥)、もう1本(手前)はハーブを重量比1%だけ混ぜてあるとの事。夏なので発酵時の気泡の含有率が多少多めになっているという微妙な調整まで感じる。

自家製のグリッシーニ

  ●パン

#1の頃は普通に美味しいレベルだったが、#3からかなり美味しいに変わって、今回#4では大変美味しいに変わった。付属で出てくるパンにも命をかけている感がひしひしと伝わる。その辺の高級パン屋より美味しですよ。

自家製天然酵母のパン

  ●アンティパスト  =前菜

6種類が一皿に乗っている。シェフからの説明も大変丁寧でかつ、ポイントを得ていて、もしかしたら料理を作る事に興味がない人には多すぎかと思う程の情報量をスピード持って配達してくれる。料理を作る人にはいい勉強になるので大変好感が持てる。

アンティパスト

右手前から
・ロンバディアのねじりモッツァレラに・・・・(全部覚えてない)のカプレーゼ
・イタリアのウサギ肉に・・・(覚えていない)
・トリッパ
・イタリアのなんとか(ソーセージみたいなやつ)
・フランスの生ハム:あえて言わせてもらえばこれが一番普通に美味しいの部類に入る
・中心は紫キャベツをマリネしてクミンシードと混ぜる  等の複雑な工程を経て中心に収まっている。インスタで説明 ↓


  ●バーニャカウダー

これもピエモンテの料理(熱いお風呂という意味)だが、オリジナルソース(これも何工程を経て)に日本の野菜を色々と手を加えてある。ただのサラダではない。食感の異なる複数の野菜の和音。

バーニャカウダー

  ●バトソア

ピエモンテ州イブレア発祥の郷土料理の豚足料理。前から出ていたが、今回更に進化して豚足にキンメダイを組み合わせて仕上げてある。2年前より一捻りしてある料理。これは毎回食べてるけれど、今回のがトップだ。

バトソア

 インスタで説明↓   なるほど・・・


  ●プリモ  =パスタ

  そば粉のパスタだったか?  アーモンドソースにエビが乗っている

アーモンドソースのパスタ


  ●セコンド  =メイン   蝦夷鹿

蝦夷鹿

追加料金(この時は1350円)を払ってオーストラリアの冬トリュフをかけてもらって、またレベルも上がる。この蝦夷の鹿肉は真っ赤で生のようだがしっかり火が通っている。この柔らかさと肉のチョイスと色々含めて、なかなかお目にかかれない素晴らしい一皿となる。そうか、トリュフはサマートリュフかと思ったが南半球だと半年ずれて収穫出来るのだな。

エゾシカ

  ●ドルチェ

デザートはパンナコッタ・・・だったか、ソースも聞いたけれど忘れてしまった。さとこちゃんのパンナコッタ級に美味しい。

パンナコッタ

  ●カフェ

エスプレッソというのはどこでも同じかと思えばそうでもない。ここのはレストランの最後に出てくるようなレベルで美味しい。


  ●ワイン

   ●泡はこれのグラスですっきりさわやか

fFranciacorta

Ferghettina Franciacorta Brut   シャルドネ・ピノ・ネロ
これはどうだか分からないが、ここのはTre bicchieri 総なめ


   ●白のボトルは、地元Canaleの マッテオコレッジア
ここのは赤は何度も飲んだ事はあるが白は多分初めて、そしてノンフィルターに惹かれてこれを頼む。うーーん、このBIO味が大変良い。

Matteo Correggia Langhe Bianco Non F    Giappone


ピントはボケているがこんな風に濁っている  これ日本限定らしい・・・


   ●赤はグラスで鹿に合わせる
地元ピエモンテのバルベーラ・・・  は、ほとんど知ってるはずだけどこれは知らなかった、まだまだを感じてしまう。SO2に✗がついてるからには、これもBIOワインなのだな・・・いいセレクションだと思う。バルベーラ味のいい感じ。


●エピローグ 

 ●ガルグイユ

一緒に行った旦那の方は指揮者だからなのか性格なのか分からないが表現が豊富で独特なのである。以前我が家に来た時にガルグイユ (Gargouillou)
というサラダみたいのを出したのだが、それが大変お気に入り。彼なりに色々と調べたようだ。ガルグイユはフランス南部 Laguioleにある  Maison Bras という、元ミシュラン三つ星レストランの代表作品。元 がつくのは、自主的に三つ星を返上したから・・  調べたら今は二つ星になっている。
そのガルグイユは季節の野菜を何十種類もいろいろな工夫をしたり温度を変えたりソースも色々あってすべてが自分の味を主張していて、全体で一つの皿になっているという芸術品のような皿。見た目も美しいし、味も格別・・多くのレストランがこれを参考にして似たようなものを作っている。

これは私がMichel Brasへ食べに行った時のガルグイユ

Gargouillou

Google画像からガルグイユを抜粋

Googleの検索 ガルグイユの映像から抜粋


↑googleにて日本語に            BRASの URLから↓


我が家も春の野菜が美味しくなる時期にはこれを真似して(・・とはいえレベルが違うが)作ってみる。その時に出した皿↓

我が家のガルグイユ

 ●VIVACE
彼は、これを食べた時に楽譜の速度記号 VIVACE (ヴィヴァーチェ)を連想したそうだ。単純に1分間に  四分音符♩  =  152から176 の速度を示すのではなくて、本来の意味は速度よりも 生き生きさ や 元気さ とかを表現する事らしい。スピードだけならアレグロも早いのだが、単純に速度ではなくて演奏の時は、各々の楽器が生き生きとパワフルにプレゼンスするような事。つまり、この皿に対しては各々の野菜が自分を主張して一つ一つ存在してるような感じ。

彼は大学で学生演奏家に講義もしているのだが、ヴィヴァーチェというのはガルグイユのように生き生きと・・   と説明したら、学生達は検索してBRASのガルグイユを探して、なんだ、ただのサラダじゃん・・・ と答えたそうだ。

人差し指を立ててメトロノームのように降って、"サラダとは全く違う"  と我が家で食べたガルグイユの説明をした。各々の食材が生き生きと活発に主張をしている感じ・・・頭が良い学生達はヴィヴァーチェの意味を悟ってその後の演奏は前とは全く異なる素晴らしいものになったという。

 ●長くなった
・・・が、今回の Neh.via の料理はヴィヴァーチェが呼び起こされる。
全ての食材が全て完璧な調理によって、生き生きとプレゼンス(存在)していたという事。彼にとっては最高の褒め言葉だ。ネビアも3年目に入り今後の検討を祈る。

岩男シェフ と Takaossu

●INFO

* 営業時間18:00〜22:30(L.O19:30)
* お任せコース6品 ¥7,800(税込)
* + 別途お席料 ¥700(パン,イタリア天然水)  →  計 ¥8500.
* 月曜 & 火曜  お休み
* 予約    電話 か 下から  045-479-9722

*  Instagram    Neh.via 

https://www.instagram.com/neh.via/?hl=ja


●過去の記事            #1に行き方・駐車場その他情報アリ


●追記:


シェフと指揮者に文章を読んでもらって添削してもらったので情報としてはほぼ間違えがないです。こう見えて色々と間違えも書いてるのでチェックしてもらってるのです。

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