爆音が出せる場所という価値 #237
国立競技場でのライブの音響がひどいとのことで、ライブパフォーマンスをした方が批判されています。
この報道に触れたことと、先日のディズニーシーでのナイトショーを観た経験を踏まえて、爆音を出してライブパフォーマンスができる場所の価値がより高まっていくのだと考えました。
音を出せることのマーケットの価値について考えたことをまとめたいと思います。
国立競技場のライブへの批判
これは、パフォーマンスをされた方の責任ではなく、国立競技場という施設の近くに多くの住宅を開発したことにより、構造的に音響をフルで活躍することができなくなってることに問題があります。
国立競技場周辺を歩くと、いわゆる高級マンションが林立しており、都内一等地の自然あふれる豊かな住宅になっています。
こうした住居に住む方からすると、週末のライブは騒音でしかありません。
つまり、国立競技場はもはやライブを行う場所ではなくなってしまっています。
築地エリアの再開発に教訓を活かせるか
三井不動産と読売グループが行う築地跡地の再開発でも同じことが起きる可能性があります。
人が集まるスポーツ施設を作ると商業施設に加えてマンション開発なども併せて進めていくことになります。
これはまさしく、国立競技場で起きたことと同じ轍を踏むことになりかねません。
三井不動産は当然マンションも売りたいでしょうし、読売グループが入ってる理由はもちろんジャイアンツの本拠地に活用して稼ぎたいという狙いがあります。
企業連合体ですので、各社がオラオラ利益を最大化しようてするため、全体の営業戦略の最適化が図られずに、スタジアムがある、マンションもある、商業施設もあるが、始まったら騒音トラブルでイベントで利用されないという悲惨な結果にならないように、歴史から学べるかが注目されるプロジェクトになりそうです。
ディズニーシーのナイトショーで感じた爆音を出せる価値
一方で想像以上に音がしっかり出ていて期待値を超えた体験として、先日のディズニーシーでのナイトショーがありました。
プロジェクションマッピング、音響機器を駆使して創り込まれており、このショーを観に行くためだけに、ナイトパスで行っても価値があるなと思いました。
雨の中でしたが、子どもも夢中になって観ていました。
このショーができるのも、浦安の湾岸エリアであり、周辺に住宅街がないからこそ成立しているのだと思います。
またお客様の動線、飲食、ゴミなどの問題になりやすいテーマも全てオリエンタルランドにとってはビジネスとして問題解決をしています。
MISIAさんのコンサートなど、プレミアムイベントとしての価値が高いのも頷けます。
爆音を出しまくれる郊外の大学キャンパスの活用
こうしたことを考えていくと、自由に音を出してライブができる場所は住宅エリアから離れている必要があるため、
郊外にある大学の体育館や敷地など、音響機器の使用を外部に貸出すなど、新たなチャンスがあるマーケットだと思いました。
今はキャンパスの閑散期に映画やドラマの撮影に施設の貸し出しをしていますが、もっと音を出しての活動がしやすい場所であることを訴求できると、稼ぐ大学につながっていくのだと思います。
音が出せる場所という価値に着目して、大学施設のマネタイズに向けて企画を考えていきたいと思うニュースでした。