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意味的価値が市場を創る -丹後ちりめんKusuka Fabricさんの工房見学- #379
クスカさんの丹後ちりめん工房見学
皆さんこんにちは。双子パパTakaoです。
先週末から、双子姉妹がマイコプラズマ肺炎になり、テンヤワンヤの日々ですが、コツコツと狂犬ツアーの振り返りをしております。。
京丹後の狂犬ツアーでは、2日目の午前中に丹後ちりめんを独自のビジネスで展開しているKusuka Fabricさんの工房見学をさせていただきました。
大量生産、大量消費ではなく、あえて手間暇をかけ、意味やストーリーを創り出すことで付加価値が生まれる社会に変化するなか、独自の戦略で勝負するKusuka Fabricさん。
実際に工房を見学し、ネクタイを購入して考えたことをまとめたいと思います。
伝統工芸を成長市場にシフトする鍵は意味的な価値
意味やストーリーに価値がある時代への転換
大量生産、大量消費の時代は終わり、私たちの身の回りには物が溢れています。
社会に物が足りない時代には、問題がたくさんあり、冷蔵庫、車、住宅など、不足している物が大量に売れ、これらは経済成長をグイグイ牽引していました。
ところが、家電も満たされ、クルマもカーシェアで大丈夫で、家も余っているのが今の社会です。
物質的に飽和した状態にある中で、モノを捨てる断捨離に価値が生まれるような状況になっています。
私自身も断捨離を推進しまくり、かなり物が減っています。こうしたなかで、買いたいものは本当に自分が納得できるもの、共感できるものを厳選して身につけたいと思っています。
モノを減らしているなかで、ストーリーや愛着が持てる、共感できる品物を買いたいという想いが出てくるのは当然の帰結です。
あえて効率化ではない道を選ぶ流れについては、木下さんのVoicy配信でも紹介されています。
また、物質的な価値から意味的な価値への転換を分析している本としては、山口周さんの以下の書籍がとても詳しくまとめられていますのでオススメです。
こうした大量生産から意味的価値にシフトするなか、丹後ちりめんという伝統工芸の領域で新たな価値を生み出すKusuka Fabricさんの戦略と仕事はとても学びになりました。
大胆にポジショニングを変える
丹後ちりめんは最盛期の生産量は1000万反近くありましたが、令和4年度で、15.9万反となっています。産業の規模が激しく変わっているのが分かります。
丹後ちりめんの生産量は、明治初期には年間約40万反、明治末期には150万反を上回り、大正時代から昭和初期にかけて力織機が導入され、生産量・生産額とも激増しました。昭和10年には生産量が530万反を越え、昭和48年には生産量が1000万反近くを数え、世界一のシルク生地の生産地にまで上り詰めました。
たしかに、年間通して和服を着る機会はほぼ皆無ですから、やむを得ないと思います。
この点は楠社長のプレゼンでも触れておりました。
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昔ながらの手織り機と機械のハイブリッド
こうした市場の激変、さらに大量生産は機械と人手を使って新興国で作られるため、同じ市場で勝負しても勝ち目はありません。
そこで、機械による大量生産のマーケットではなく、あえて効率を落として、人の手による手織りに価値を見いだして付加価値を付けるポジショニングに大きく舵を切ります。
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