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【論文レビュー】組織コミットメント研究の古典的論文:Porter et al.(1974)

組織コミットメントの定義は、本論文で言及されているものが現在においてもよく用いられます。そうした意味で古典的な組織コミットメントの論文と位置付けられるものでしょう。意訳的に書けば、組織コミットメントとは「所属する組織に対して感じる一体感と巻き込まれ感の強さ」(604頁)を指すものです。

Porter, L. W., Steers, R. M., Mowday, R. T., & Boulian, P. V. (1974). Organizational commitment, job satisfaction, and turnover among psychiatric technicians. Journal of applied psychology, 59(5), 603-609.

我ながら、本当にこの意訳でいいのか疑わしく思うので、全文を以下にそのまま引用します。英語がお得意なみなさまは、以下を存分に味わってくださいませ。

Organizational commitment is defined in the present context in terms of the strength of an individual's identification with and involvement in a particular organization. (p.604)

組織コミットメントは離職に影響する

組織コミットメントへ研究者が着目したのは、離職(turn-over)を防ぐことが実務的に求められたことが背景にあります。尚、このturn-overという単語は、外資系企業のHRBP時代には一日に一回以上は耳にする日常用語でした。一方で、日系企業のCoEでは概念としては目にしますが実ケースはほぼ聞かない言葉だったりします。

本論文では、組織に残ろうとする意思決定の際に組織コミットメントが果たす役割が大きかったことが、組織に残った群と離職した群との比較から明らかにされています。

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本論文の位置付けや意味合いをもっと知りたい方は、服部先生の『組織行動論の考え方・使い方』の第10章をお読みいただくことを強くお勧めします。


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