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【読書メモ】「ベイスターズ史上最大の下克上。」:Sports Graphic Number1108号

ドジャースがワールドシリーズを制したのは日本時間の10月31日で、ベイスターズが日本一になったのは11月3日でした。大谷翔平選手や山本由伸選手をはじめとしたドジャースの偉業を伝えるNumberの特集を早く読みたい気持ちもありましたが、ベイスターズの特集号を先に出版してくれたことにうれしさを感じます。たとえ応援していないチーム同士でも日本シリーズだけは毎年見てしまう人間としてはNumberに感謝です。返礼として来週のNumberを宣伝しますと、ドジャースの特集号は11月14日に出版されるようですので、ご関心のある方はどうぞ!

短期決戦の妙

結果的には日本シリーズに勝利したわけですが、ハマスタで二連敗スタートした時は、もうダメだ、見てられない、、、という気持ちになったのが正直なところです。多くのベイスターズファンも近い感じだったのではないでしょうか。

どうやらベイスターズのベンチも沈鬱とした空気があったようで、シリーズでMVPを獲得した桑原将志選手はインタビュアーの質問に対して以下のように答えています。

ーー日本シリーズは連敗スタートでしたが、やはり入りの難しさを感じましたか。
「あの時はぶっちゃけ、ベンチからエネルギーを感じなかったんですよ。トバさん(戸柱恭孝)とも話して、巨人とのCSファイナル最終戦と全然違うよねって。4勝した方が日本一で、逆に言えば3敗できる。何かそんな余裕を感じたんです。いや、うちらは下から勝ち上がってきた立場だから、そんな余裕はないだろうって。ここまで死に物狂いで戦ってきたんで、その気持ちを忘れちゃいけない。そんな話を第3戦前の選手ミーティングで言わせてもらいました」

p.16

スポーツは日頃の実力がものをいう競技です。それは短期決戦でもベースにあると思います。しかし、短期決戦だからこそ、チーム内の言動が果たす役割も大きいのかもしれません。チームの力を感じるようなインタビュー記事に感じました。

三浦監督の言葉

日本シリーズの第6戦を見たのは東北みやぎ復興マラソン当日の夜であり、仙台市内のビジネスホテルでした。小中時代の友人(私は高校まで横浜市内の公立校の出身です)とSNSでやり取りして「記念に新聞を買おう!」という話になり、翌朝、ホテルで配布されている新聞をいただきました。何の因果か、その新聞はCSファイナルの相手だった球団のオーナーである讀賣新聞でした。

私の勝手なバイアスのせいか(?)、一面の扱いはそっけない感じを受けましたが、帰宅してスポーツ欄を読むと充実した内容でした。讀賣新聞さん、疑ってしまってごめんなさい。Numberの記事も良かったのですが、2024年11月4日の讀賣新聞のスポーツ欄の監督手記の一部を引用します。

 俺の力なんて大したことない。ちっぽけなもんだよ。周りに頼りっぱなし。コーチに色々案を出してもらったり、スタッフに意見を聞いたり。選手側の意見を吸い上げてもらったりもした。もちろん、監督として責任を持って決断しないといけないけど、周りに恵まれているのが俺の強みかなと思っている。周りの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとう!

2024年11月4日讀賣新聞、p.15

所属する研究室の関係でリーダーシップとか組織/チームといった事象に触れることが多いからか、それらの領域に照らし合わせて興味深く読みました。三浦監督はあまり感情を表に出さず淡々とした印象があるので何を考えているのか分かりづらいのですが、チームの創造やリーダーシップといったものを良い意味で考えさせられました。

次は何年後なのか

ベイスターズファンとして悔しい日々が一旦は終わりました。大学生時代、六大学野球を観に行ったことは一度もないのに、ハマスタには地元の友人と毎年開幕戦を観に行っていました。ただ、大学生になる前年の1998年の日本一以降はずっと負け続けてきたので、大手を振って「ベイスターズを応援してます!」とは言ってこなかったことは素直に認めます。

前回の日本一の時に高校3年生だった私が、今回の日本一では43歳です。次は何歳の時に見られることやら。気長に待とうと思います。

最後まで目を通していただき、ありがとうございました!

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