【読書メモ】交互作用について中学生の数学レベルで解説してくれる入門書!:『文系でもわかる統計分析』(須藤康介・古市憲寿・本田由紀著)
統計に関するわかりやすい入門書はいくらあってもありがたいものです。交互作用についてその意味合いとSPSSでの分析方法について理解を深掘りしたくて探していたところ、本書を見つけました。交互作用に特化した書籍というわけではないのですが、帯にもあるように難しい数式は使わずに解説してくれている涙なしでは読めないありがたい一冊です。
交互作用とは何か
まず、交互作用とは何でしょうか。調整効果を見るために使うよなーと思いながら読み進めていたら、そもそも論について端的に以下のように説明がなされていました。
図で表すとこんな感じです。
重回帰分析
交互作用分析は重回帰分析を応用(?)した分析となっています。というわけでまず重回帰分析をどのように数式で表せるかというと以下のような感じです。
この数式において、b1とb2は回帰係数、aは定数を表し、回帰係数は独立変数の効果を意味しています。この重回帰分析を発展させて交互作用を分析することができます。
交互作用項とは何か
ここでも著者たちの解説がわかりやすいので引用しましょう。
重回帰分析には独立変数が複数あるわけですが、その独立変数を掛け合わせたものが交互作用項です。では交互作用の分析についてみていきましょう。
交互作用分析
ここまで進めてきてようやく交互作用分析に入れます。と言いながら、引用してしまいますが。。。
神解説ですね!心理統計を学部からしっかりと学んでいるとこうした基礎的な解説も学んでいるのかもですが、修士以降からようやく統計をなんとかかんとか学んできているとこうした解説はありがたみがありすぎます。
これから交互作用分析をする際にはこうした背景を思い出し、先人の知恵の恩恵に意識を馳せながら、SPSSを回そうと心に誓いました。