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【超訳】サビカスのキャリア理論(3/14)

特定のライフコースと、個別の柔軟な適応というパラドキシカルな二つの点についてのサビカス先生の言葉を拾ってみます。

ライフコースを想定しつつも柔軟な適応を重視!

(原文)
The way that people act in situations and think about themselves in relation to the social world may change over the life course, especially in response to transformations in circumstances, contexts, and experiences. Individuals do not necessarily follow a particular trajectory in lockstep, there can be twists and turns as people migrate to a different path that alters the trajectory of their careers and journey through life.

Savickas(2019)、12頁

(DeepL先生訳)
人々が状況の中で行動し、社会的世界との関係の中で自分自身について考える方法は、特に状況、文脈、経験の変容に対応して、ライフコースの中で変化する可能性があります。個人は必ずしも特定の軌道を一直線に進むわけではなく、紆余曲折を経て別の道に進み、キャリアや人生の旅路の軌道が変化することもあります。

「特定の軌道を一直線に進む」というDeepL先生の訳があるように、Savickasは、生後18ヶ月頃までを自己組織化期(self-organizing)、前期青年期までを自己制御期(self-regulating)、後期青年期や成人期以降を思慮分別期(self-conceiving)、というように三つの段階に分けて捉えています。この辺りは、彼の師匠であるドナルド・スーパーの影響とも言えますし、論文を引用しているMcAdam'sの影響ともいえます。

こうしたライフコースを想定しながらも、人は多様であり、様々な状況があるので、ステレオタイプには固執せず、柔軟に適応することが大事であるとしています。その上で、転機のような特定の一時点に焦点を置くのではなく、人生という長期的な期間を対象として更新し続けることを述べているのです。


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