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ミラノ風ドリアはミラノにはありません!

Buongiorno ! 平成元年からイタリアのミラノに住んでいるtakaoです。イタリア情報をブログで発信しています。

私はドリアってとても好きで、時々すごく食べたくなるのですが、ミラノにはありません…
なんでイタリアンレストランのサイゼリアで「ミラノ風」っていうのがついて販売されているのかわかりませんが、ドリアという料理はイタリア料理にはありません。それっぽいんですけどね。
気になったので調べてみると、「ドリアの原型は、1930年頃横浜ホテルニューグランドの初代総料理長であったサリー・ワイルが、体調を崩した欧州の銀行家のために即興で提供した料理であると考えられている」とありました。
フランス料理であるグラタンなら食べられるところもあると思いますが、私がこれまで行ったレストランで見たことはありません。
日本で生まれたのかアメリカから日本に入ったのかよくわかりませんが、時々イタリアにはないイタリア料理が日本にあることがあります。例えばスパゲティーナポリタン、イタリア人はトマトピューレーをいれることはあってもケチャップをパスタに入れることはまずないので、以前知り合いのナポリ人がナポリタンスパゲティーの動画をFacebookに「このパスタはなんだ」って投稿していたのを見たことがあります。その投稿にはたくさん、「なんだこれは?」「こんなのはパスタじゃない」などネガティブな投稿がありました。そのパスタはアメリカで作られるパスタとして紹介してありましたが、日本にもあるナポリタンです。
このナポリタンもイタリアに来て10年くらいたったごろでイタリア料理に慣れてきた頃は「なんか邪道なイタリアンだな」と思っていたのですが、最近は、日本風パスタとして考えれば、これもありだなと思うようになりました。イタリア人には怒られると思いますが。笑
日本は海外の料理をアレンジするのが得意です。イタリアにないイタリア風料理とか、アレンジを加えたイタリア料理は結構たくさんがあります。カルボナーラの作り方も日本とイタリアとではかなり違います。それでもインドのカレーが日本の定番料理のカレーライスになったように、日本人はアレンジがとてもうまいので、海外の料理でもそれなりに美味しい料理を作って提供すると思います。
和風のキノコのパスタとか、たらこスパゲティーとかイタリア人が食べても美味しいと思う人も結構いると思います。イタリアでは特に料理に関してはとてもトラディショナルで頑固にそれを守ろうとしている人が多いですが、それでも私がイタリアに来た頃に比べるとだいぶ変わってきました。
来た当時、特に北のイタリア人は生の魚を食べる習慣がありませんでしたが、最近魚介類を提供するイタリアレストランでは結構「Carpaccio di pesce」(魚のカルパッチョ)と言って出しているところも多いですし、今ではスーパーでもお寿司やおにぎりまで売っています。
Ciao !

ブログもやっています。www.takaomilano.com

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