BtoBマーケティングの深淵「リードマネジメントの世界」
SmartHRの岡本(@takaokamoto1)です。
前回のnote「SmartHRのマーケティング組織Ver.2020」の続編でリードマネジメントについて書きました。そもそも「リードマネジメントとは?」から、ビジネス上の重要性や面白さが広まればと思っています。
そもそもリードマネジメントとは?
リードマネジメントとは、「リード獲得(リードジェネレーション)から育成(リードナーチャリング)、商談化(再商談化も含む)までのリードライフサイクルのデザインとそのマネジメント」のことです。
もう少し噛み砕くと、上図のようにオンライン・オフラインと様々な手法を利用し、最も事業成長に貢献するリードライフサイクルをデザインし、その成果を最大化するための仕組みを構築し、マネジメントすることです。
リードマネジメントは、BtoBマーケティングにおける成長の原動力
リードマネジメントはBtoBマーケティング特有の考え方で、その面白さが詰め込まれています。そしてなによりも、ビジネスへの貢献がとても大きい領域になります。
では、なぜリードマネジメントがBtoBマーケティングで重要なのかというと、「新規リードを獲得しにくくなる」ことと「リード獲得からすぐに商談、受注には至らない(時間がかかる)」ことに起因します。
新規リードを獲得しにくくなる
新規リードを獲得しにくくなる。これはBtoBマーケティングに携わる多くの方が経験していると思います。BtoCビジネスと異なりBtoBビジネスではマーケティング上対象となるユーザー数が早く上限に達しやすいです。
そのため、新規リードを獲得しにくくなる(リードの重複率が高まる)ことが増えてきます。
リード獲得からすぐに商談、受注には至らない
一部のリードは獲得からすぐに商談、受注まで至りますが、大半のリードはそうではありません。
ある程度フェーズが進捗し、マーケティング部門、インサイドセールスでの商談化前、クロージングセールスでの受注のいずれかのフェーズで滞留し、リサイクルやナーチャリングの対象となります。そこから継続的にコミュニケーションを重ね、再度商談に至ったり、受注に至ったりします。
これらのことからビジネスの成長フェーズが進めば進むほど、リードマネジメントの重要性が増していくことがわかります。
リードマネジメントをしっかり出来ていることが、BtoB企業が継続的に成長するための原動力といっても過言ではないと思います。
奥深きリードマネジメントの世界
リードジェネレーション領域では、ファーストタッチがオンライン、商談化前のラストタッチがオフラインだったり、その逆もあったりします。
もちろんそれらも一回ずつだけでなく、それぞれが複数回入り交じる場合もあります。そのためクリティカルパスを特定する(複数あることも想定していますが)ことが非常に難しいです。
当然、リードナーチャリング領域も同様でメルマガのようなオンライン施策だけでなく、セミナーなどオフラインの施策を組み合わせる必要があります。繰り返しメルマガを送付しても全く態度変容が起きなかったのに、一回のオフライン施策(セミナー参加やDMなど)で態度変容が起きたりします。
複雑さの中にシンプルさが紛れ込んでいたりします。
さらには、インサイドセールス、クロージングセールスのフェーズにまで進んで進捗しないリードも含めた施策を考える必要もあり、他組織の活動も理解した上でマーケティングの仕組みを作っていくことも重要な役割としてあります。
次回予告
次回はSmartHRがリードマネジメントをどう実現しているのか、するのか?について「SmatHRのリードマネジメント組織」についてに書きます。
お楽しみに!