【日本三大盆踊り!】西馬音内盆踊りの魅力5選!
こんにちは!
高尾可奈子です。
2024年も7月に入り、じわじわと都内では盆踊りの開催日が増えて来ています。
土日は既に、複数会場で開催されていたりと、踊り好きの方々が、、身体が5つは必要だ!と話しているのをよく耳にします!
さあ、今回は、、
西馬音内盆踊りについて!
徳島県の阿波踊り、岐阜県の郡上踊りと並ぶ、日本三大盆踊りのひとつ。
秋田県の羽後町西馬音内に古くから続く、盆踊りです!
先日、都内で西馬音内盆踊りが観られるという、とてもレアな機会がありまして、、
初めての生で観る踊りが、感動体験でしたので、
今回その踊りの魅力について深掘りしていきます。
それでは、早速、、
【西馬音内盆踊りの魔力! その1】
現実離れした、優雅で妖艶な雰囲気!
この一年で、様々な種類の盆踊りを
観て、体験してきました。
いろんな町で開催されている、定番の音頭や現代曲で踊る盆踊り大会や、民謡踊り、阿波踊りや郡上踊りのような伝統的に保存された踊りも、、
そして、今回初めて西馬音内盆踊りを観た時に、
一瞬にして沸き起こった世界観に圧倒されました、、!
踊りは、多様な種類のものを比較することで、それぞれの特徴が見えてくるものですね。
西馬音内盆踊りは、まず余裕のある優雅さと、その隙間を埋めるように色のある大人びた雰囲気が溢れ出るようでした!
ただ綺麗な、まとまりのある踊りというだけではなく、妖艶な雰囲気もあり、その香りまでしてきそうな濃密な踊りの空間は、印象深いものです。
踊られている時間帯は、まだ暗くなる前の日差しも明るい時間帯でしたが、それでも踊りが始まると一瞬にして、周りの世界が変わりました!
現実では、ほぼ観ることが出来ない、何か特別な感覚を観る者に与えてくれるようです。
盆踊りの中でも、完成された非現実世界を作り出す踊りですね!
【西馬音内盆踊りの魔力! その2】
仮装?艶やかな衣装!
はじめて西馬音内盆踊りを観た方が、まず一番に面白いと思うところが、この不思議な衣装なのではないでしょうか?!
盆踊りは、色とりどりの浴衣を着て、帯を締めて、下駄で踊るのが、一般的なイメージかと思います。
しかし実は、仮装をして盆踊りを踊る地域も、一定数あるのです!
その地域固有の踊りとして、人間以外のものへと、着るものから変えて、なりきって踊るおどりです。
西馬音内盆踊りは、その代表と言えるでしょう!
扮装をして踊る理由も、様々な諸説や理由がありますね。
個人の人間が、祖霊やこの世のものでないものに特定されないようにする目的や、男女の出会いの場として魅力的に見せる演出のためなど、、
これは、ほんの一部かと思います。
西馬音内盆踊りの扮装は個性的。
赤や青、紫など深く鮮やかな色使いの着物浴衣。
パッチワークのように様々な色柄の布地を細やかに組み合わせた衣装は、お洒落。
長襦袢のように、袖先や襟が際立つ軽やかなデザインは、他に見ない独自性があります。
そして、笠や黒い頭巾ですっぽりと顔を隠した姿が一番のポイントでしょうか!
阿波踊りでも見られる、女踊りの衣装と近い雰囲気なのが、笠被りの姿。
観る者の視線が、自ずと全体の身体のシルエット、特に手先や首の動きに向けられるようになり、女性らしい踊りの動作を際立たせます。
さらに、黒い布で顔をすっぽりと覆った姿は、とても珍しい姿です!
目の部分だけ二つの穴をざっくりと開けて、踊る様子は、、
本当に幽霊のようで面白いですね。
【西馬音内盆踊りの魔力! その3】
手先の表現、無限大!
西馬音内盆踊りの踊りの大きな特徴は、、
その手先の動きの型の美しさ、ではないでしょうか!
まるで横に広く広がった空間を柔らかく掻き回すような、集団での揃った手の動き。
絶妙に囃子に合わせた、しっかりとした足腰の重みと軸、細かな向きやタイミングあっての、、
自由度の高いしなやかな手の表現に、惹きつけられます!
日常生活では動かさない角度に、ぐいっと指先にかけて反らせた手の型は、日本の舞踊的な優雅な美しさ。
身体を無理に固めず、流れるような踊りの動きの中でも、音を掴んでここはという瞬間には手のシルエットをみせる。
はっきりと、ひとつの動作から動作への境目を見て取ることは難しいのですが、だからこそ踊りの深さを求めることで、空間と時間を永続的に変化させる技術を獲得した盆踊りなのかなと感じられました!
【西馬音内盆踊りの魔力! その4】
粋な囃子の心地よさ!
各々の工夫が凝らされた衣装は、
米どころの農業従事者の服装を、華やかに昇華させた雰囲気もあります。
では、他の踊りの要素はどうでしょうか?
集団での踊りに必要不可欠なのが
音楽=囃子の存在ですね。
西馬音内盆踊りのお囃子は、
無駄がなくシンプルで風情溢れる音色です!
これは、郡上踊りの囃子に近いものを感じました。
太鼓などの振動音メインで強い音を形作るというよりは、笛などの鳴り物で繊細に聴かせる印象です。
音はパワーがあればある程度は人の動きをまとめ上げられるかもしれませんが、少数で一つ一つの楽器が光って調和して成立する音は、技術力も必要とされるのかもしれません!
今回は、最後の曲で、観客も全員が輪になって踊れる参加型の踊りがありました!
海外出身の学生さんがたくさん参加していて、皆それぞれに初体験の踊りを楽しんでいました。
中でも、囃子に合わせた、とある合いの手が一番の盛り上がりだったんです!
それが「フォー!フー!」
幽霊のように、指先を垂らして、下から上に手を持ち上げる振り付けの際に、この合いの手を入れていました。
このキャッチーな仕草に、ハマる人が続出していて、何だか面白い光景でした!
【西馬音内盆踊りの魔力! その5】
出会えない、希少性の高さ!
完成された民俗芸能として、
独自の美学を持つ西馬音内盆踊り。
観るものの心を惹きつけ、想像を膨らませる
魅力の詰まった踊りですが、、
都内ではあまり観ることができないのです!
そして、その希少性も、魅力のように思います!
ちょうど一年前から盆踊りの踊りと研究をスタートさせ、毎日のように都内の踊り会場や民俗芸能のイベントへと出かけていましたが、一度も出会えず、、でした。
阿波踊りの連にお声かけいたただいて練習を体験し、郡上踊りは保存会にて手取り足取り教えていただき、郡上踊り本番にも参加。
西馬音内盆踊りもいつか必ず、、と思っていたのですが、タイミングが合わず、踊り手の方にも巡り会えずだったので、、
ようやく念願叶いました!
やはり踊りは、自分の身体を通して体験して初めて理解できる部分も多いような気がします。
読者の皆様の中にも、西馬音内盆踊りを観たことがない、あるいは踊ったことがないという方がいらっしゃれば、是非一度観て体験していただきたいなと思います!
いかがでしたでしょうか?
今回は、西馬音内盆踊りの魅力について
初めて観て体験して気づいたことを、書いていきました!
盆踊りは、地域によって様々な形に変化し発展して保存・継承、そして踊られています。
その中の一つを多様な視点から掘り下げていくことで、踊りの本質について考えることが可能になり、他の種類の盆踊り、さらには他の民俗舞踊やダンスを理解していく助けにもなるでしょう!
これから、もっと様々な踊りの形や踊る人々に出会えるのが楽しみですね!
是非お気軽に、コメントやメッセージもよろしくお願いします。
以上、高尾可奈子でした!