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讃岐のこんぴらさん金刀比羅宮参拝の裏技

“讃岐のこんぴらさん”の愛称で親しまれる「金刀比羅宮」は、江戸時代の庶民にとって「一生に一度はお参りしたい」憧れの場所であった。
標高521mの象頭山の中腹にあり、参道から本宮まで785段の石段が延びている。ちなみに実際は786段あるのだが「なやむ(悩む)」と読めることから、途中に1段の下り階段を設けることで1段引いて、785段にしてあるらしい。
その上にある白峰神社まで行くと923段。
さらに奥社の厳魂神社まで行くとなると1368段もの階段がある。
ロープウェーやエスカレーター的なものは一切ない。

中国語や韓国語が飛び交う参道

以前から薄々気が付いていたのだが、私の妻は階段を上り下りするのがとても苦手なのだ。一定数、そういう人がいるらしい。
しかも、こんぴらさんの石段には手すりも無いし、段の高さもバラバラである。おばあちゃんの家の2階にあがる階段くらいの勾配の石段が、ずっと続く。もう、隣を見ると四つん這いになるんじゃないかという姿勢になっていて大変面白い。

参道には中国語と韓国語が飛び交っている。何と言っているかは分からないが「もうちょっと!」「頑張れ!」的なことを言ってるのだろう。たぶん。
妙な一体感を覚えながら、なんとか785段を登り切って本宮までたどり着き、幸せの黄色いお守りを授けていただいた。

幸せの黄色いお守り

御本宮の北西側には、広々とした展望台があり、絶景かな絶景かな。
天気が良かったので、讃岐富士をくっきり美しく観ることができた。

“行きはよいよい帰りは怖い”
これから785段、石段を下ることになるのだが、たぶん妻は無理。
「大けがするで」ということで、タクシー会社に電話してみると…
境内唯一のカフェ・レストラン、資生堂パーラー「神椿」の駐車場まで迎えに来てくれることになった。

JR琴平駅から365段のところにある「大門」まで送迎してくれる予約制の「しあわせ号」というシャトルバスがあるのだが「神椿」はさらにその上の、ちょうど500段のところにある。
タクシーならシャトルバスよりも上まで送迎してもらえるのだ。
駐車場をお借りするので、マナーとしてお店でお茶などを楽しみながらタクシーの到着を待った。あとはふもとの旅館まで裏道を抜けてビューンである。
「こんぴら参り」をしたいけど、足腰にちょっと自信が無いという人は「神椿」までタクシーで送迎してもらうと良い。
旅館に着いてタクシーを降りると、なぜか私の方が、足がワナワナ・ガクガクになっていたのだった。

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