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大和じ快速の面白さ

 大和路快速は、大阪環状線と関西本線を直通する快速列車です。運行経路は、天王寺を出発し大阪環状線を一周し再び天王寺に到達。大阪環状線でも西側は快速運転をします。そして、関西本線を一路奈良方面へ。
 なお、朝夕ラッシュ時には同じ経路で、大阪環状線内は各駅停車になる「区間快速」になります。

とにかく変わっている列車

JR奈良駅で出発するときの行先


 「大和路快速、大阪環状線」になります。普段から乗り慣れている我々は何とも思いませんが、初見なら「どういうこと?」となるでしょう。奈良を出発する時点では最終行先の「天王寺」と表示できません。なぜなら、天王寺を1回通り過ぎるからです。なお、車内放送では大阪(方面)行などと案内されています。


種別も行先も途中で変更します


 奈良から、大和路線を直進し1度目の天王寺を過ぎ新今宮に入りここから大阪環状線に転線します。ここからは、案内上は「天王寺行き」になります。そして、さらに進み、大阪駅からは「大和路快速」から「普通」に変わります。そして、終点天王寺に進みます。

天王寺駅からこれから環状線1周し奈良方面へ行くする列車の案内

 「普通、鶴橋・京橋方面」になっています。くれぐれもこれから奈良方面へ行く乗客が誤乗しないようにとの配慮です。隣の寺田町からは「大和路快速・奈良」などの表示を出すようになります。

いつから、こんな列車なの?

 「大和路快速」の名称はJRになってからです。JR西日本が発足してすぐに誕生した221系の投入により「大和路快速」と名付けられました。それ以前は、113系という国鉄型の車両でした。なお、塗分けは奈良の春日大社を意識して赤と白の塗装で春日塗と呼ばれていました。昭和40年代からです。大阪環状線が開通したのが昭和39年なのでそれからしばらくして運行が始まったことになります。

環状線内目立つ存在


 走り始めた当初は橙色の103系の中、赤い113系はかなり目を引きました。平成の前半は、221系という当時最新の電車で、103系をパスして狙って乗っている人もいたのではないでしょうか?

ダイヤ面


 長らく、平日日中・土休日20分毎で6両編成でした。変化は、スピードアップされていきます。最速時、大阪ー奈良41分で結んでいました。天王寺ー奈良は29分でした。天王寺では1分の停車時間がありますのでなんと大阪ー天王寺を11分で駆け抜けていたのです。
 なお、当時大和路線内の快速は別にJR難波(湊町)発着が20分毎に運転されていました。そして、この列車は一部奈良県内大和小泉や郡山を通過するものがありました。なお、この系統の快速は「区間快速」と変更になり通過していた先述の2駅も停車に。また、和歌山線高田発着となるなどの変遷を経ています。

本数・停車駅増加


 まずは、久宝寺が停車駅に加えられました。まだ、おおさか東線はないのになんで久宝寺が?と疑問に持ちました。よく考えると駅改良工事で2面4線の緩急接続しやすい駅でした。そこで、八尾や柏原なども利便性が考慮されての停車ですね。

輸送力・停車駅アップ


 大阪環状線内の停車駅を増やされます。福島・大正が増えます。また、15分サイクルダイヤとなり、日中の大阪環状線の1周する各駅停車タイプは1時間に6本から4本に減便に。その代わりに乗降客が比較的多い2駅が停車駅として補完するようになりました。また、順次6両編成から8両編成に増強されていきました。

タイトルであえて「路」を平仮名にしたのはわけがあります。

 天王寺から奈良方面の停車駅です。天王寺・久宝寺・王寺・法隆寺、なんと4駅連続「寺」がつく駅です。大和路快速の由来はもしかして、停車駅に「じ」で終わる駅が多いからか?(笑)

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