商品名は正確に~バファリンの話~
先日、Twitterで訪問看護師さんから
医療用のバファリンと市販のバファリンの違いについて聞かれたので回答したというツイートが伸びたのでもうちょっと書いてみます。
@Fizz_DI先生のツイートがとても分かりやすいですよね。
「バファリン」の項目を見ると、例えば「バファリンルナ」という商品でも
「J」と「i」では成分が全く異なることがわかります。
薬剤師の視点で考えると、店頭やお薬の説明の時に飲んでいる市販薬などをお聞きすることがあります。
クリニックなどでもらった薬などとの飲み合わせを確認するためです。
その際に、商品名の「ちょっとした」違いが思わぬ事態を引き起こすことがあります。
鎮痛成分の重複は、急性腎障害リスクを増加させたり、薬を解毒する際の重要な臓器である肝臓に負担をかけることもあります。
スポーツの世界でも、ドーピング問題が先日の冬季オリンピックで話題になりましたね。
「アスリートが口から摂取するものはすべて自己責任」
というコメントがTwitter上で取り上げられたのも記憶に新しいところ。
痛み止めに限らず、胃薬などでも商品名が一文字違うだけでドーピング違反になる禁止物質が含まれていることもあります。
「薬を正しく使うために、商品名はさいごまで覚えましょう」
と言いたいところですが、実際は難しいですよね。
これは購入者だけでなく、ネームブランドが引き起こすインシデントだと思っています。
製薬企業さんにはパッケージの段階できちんと注意喚起ができる仕掛けを作てほしいと強く思います。
うっかりドーピングや服用成分の重複を防ぐ市販薬の使い方としては、
1.商品を購入したらパッケージ、成分表示のスクショをとっておく
2.お薬手帳(アプリでもOK)を活用する
3.購入時、購入後にきちんと相談できる薬剤師さんをもつこと
この3つがおすすめです。
もちろん、用法、用量は守ってお使いくださいね。