【自宅スキーTr】08 滑走ポジションに関わる3つの姿勢戦略
普段の日常生活では地面が固定されています。
しかし、スキー滑走中は板(足元)が滑ります。
日常生活とスキーの大きく異なる点です。
滑るスキー板(足元)にどうやって姿勢を調整していくかが、前後ポジションの良し悪しに繋がります。
姿勢を調整するためには、足裏、視覚、三半規管から得た情報をもとに、体幹や足の筋肉を使ってバランスをとります(重心位置の調整)。
3つの姿勢戦略
私たちが立っている時、姿勢を保持するために3つの姿勢戦略があります。外からの力に対してもそうです(例えば押された時や不安定な上にいる時など)。
細かな姿勢(重心)調整は足首
大きな姿勢(重心)調整は股関節
もっと大きな姿勢(重心)調整はステップ動作
それぞれを足首戦略(アンクルストラテジー)、股関節戦略(ヒップストラテジー)、ステッピング戦略(ステッピングストラテジー)て呼ばれています。
滑走中は、ブーツと板は固定されているため、ステッピング戦略は使いづらいです。
実際のレッスン時に、前後ポジションの調整で股関節戦略が優位になりやすい人が多い印象です。
現象として上体が被ったり、腰が引けている姿勢が起こります。
またブーツやビンディングの設定によって、アンクルストラテジーによる姿勢調整が上手くいきづらい方もいるのではないかなと感じます。
雪上での練習例では、
足首を主体とした「すり足スキー」や「アッパーシェルのバックルやパワーベルトを外した状態で滑る」ことでアンクルストラテジーの姿勢調整をトレーニングできます。
陸上トレーニングではその方の滑りを見てから、私は下記のようなエクササイズをプログラムします。
腰の位置や足首の屈曲がポイントです。
まとめ
スキー滑走時の前後ポジションの反射的な調整を、股関節、足首、ステッピングの3つの姿勢戦略から紐解きました。
この3つはどれも大切で、スキーヤーのトレーニング要素として取り入れています。
なかなか治らない滑走時の癖。こんな観点から改善をはかっても良いかもです。
日々の活動で考え、感じたことを共有します!! 大学や高校の部活動にてフィジカルコーチ(トレーナー)として活動しています。都内のジムでパーソナルトレーニングの指導も行ってます。特にスキー選手を指導する機会が多く、私自身も元アルペンレーサーです。