読書感想文:永劫・久遠/グレッグ・ベア
SF談義をする気満々です。
きっと、何語をしゃべってるんだと思われるでしょうが、放置しておいてやってくださいませ。
ところで、実は私が一番好きなSFはグレッグ・ベアの「永劫」と「久遠」という作品です。
SFが好きな人には多分メジャーな作品だと思うのですが、普通に名が知れているかというときっと全然知れていないと思います。
この作品のどこが好きなのかというと、「道」という概念が出てくるところです。
これだけの説明じゃ何のことか分からないと思うのですが、「道」というのは、なんというのかな、異次元通路のようなものです、人類の作り出した中でもっとも壮大な構築物というか、人工物というか。
宇宙を貫いてどこまでも続く「道」は、宇宙を歪ませるほどの存在で、人類はその恩恵に預かりながらも、それが齎す災禍をも受け取らざるを得なくなります。
こう、考えると楽しいわけです、宇宙を貫く道、その存在と可能性、そして時間と空間。
これが一般的な読書の醍醐味なのかどうかは非常に疑わしいものがありつつ、SFというのは常識との戦いだと思っている管理人は、この似非化学の匂いが紛々とする「道」概念が大変に大好きです。
(これは多分、グラン・ヴァカンス(飛浩隆氏)を読む前に書かれた。だから、もう消滅したSF感想サイトをやっていた二十世紀のうちだったかもしれない。何故なら飛浩隆詩を読んだ後、最も好きなSF小説が更新されたからだ。ともあれ、今読んでも同じ感想が出てくる。登場人物の中ではミルスキーが気に入りだったと思うが、何より私を魅了したのは「道」だった)
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