読書感想文:地球幼年期の終わり/アーサー・C・クラーク
地球幼年期の終わり
を語りに来ようと思って、微妙に悩んでいた。
語りすぎることは、物語の妙味を削ぐし、期待を膨らませすぎることは、物語をしばしば卑小に見せる。
が。
きっとこれを読んだ方が、単純にいきなりこれ(地球幼年期の終わり)を買いに走るということはないと思うので、まあいいかと思ったり、やっぱりネタばれはよろしく無いのではと思ったり。
SF的ガジェットが割と普通に氾濫している昨今なので、今更ちょっとくらい、と思わないでもないのが、この作品に関してはイメージというか、まさにSFの「センスオブワンダー」、最初の衝撃と不思議が全てだ、と思わないでも無いのだ。
この物語を最初に読んだのは確か小学生のころだったわけだが(それもどういう読書傾向なのか)、その鮮烈な印象は忘れられない。
とにかく、クラークが半世紀前の人物だということを念頭に置くと、良くこんなものが書けたな、と大人になった今でも思う。
ちなみに、下は出版社からの紹介(公式)だそうで。引用してみた。
二十世紀後半、地球大国間の愚劣きわまる宇宙開発競争のさなか、突如として未知の大宇宙船団が地球に降下してきた。彼らは他の太陽系からきた超人で、地球人とは比較にならぬほどの高度の知能と能力を備えた全能者であった。彼らは地球を全面的に管理し、ここに理想社会が出現した。しかしこの全能者の真意は……? SF史上不朽の名作。
やっぱり、SFの真髄は、「発想」だと思うのだ、個人的には。
幼年期の終わりは、その意味で、非常にエキサイティングかつ(冒険活劇はないのだが)刺激的な作品だった、私にとってはですね。
うーん、結局語るばかりで、微妙な感想に。
(2006 思い入れがあるので私にしてはやや長め。読んでエキサイティングと感じない人はこれがかなり昔の作品であることを念頭に置いて欲しい)
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