文学フリマ試し読み『どういうわけかドタバタ旅』
こんにちは、たかなみ書店です。
2024年9月22日(日)におこなわれる「文学フリマ札幌9」に出店します。
文学フリマ札幌9詳細
くわしくは前回の記事をご参照ください↓
販売物・会場配置図
販売するものと、会場配置図はこちら。保存はご自由にどうぞ。
『どういうわけかドタバタ旅』
さて、今回は旅行エッセイZINE『どういうわけかドタバタ旅』のもくじ、紹介、試し読みを載せます。なんせ150ページもあるので、どれかひとつでも刺さる話があればいいな、と思います。
もくじ
―はじめに
―修学旅行をやりなおす
―伊勢・志摩を駆ける
―松本をあるく
―ふたたび松本をあるく
―またもや松本をあるく
―スペイン・ドタバタ・ハネムーン
―長野、またしても松本
―いきあたりばったり神戸
―さいごに
紹介
「修学旅行をやりなおす」では、友達とふたり、学生当時は楽しみきれなかった清水寺やユニバーサルスタジオジャパンへ。体力のない女が夜行バスで2泊3日旅をしたらどうなるのか、ギリギリ具合も楽しんでいただけたら嬉しいです。
伊勢神宮をメインに、三重県を日帰りドライブでまわる「伊勢・志摩を駆ける」。
「松本をあるく」「ふたたび松本をあるく」「またもや松本をあるく」は、すべて長野県松本市を歩き回る話。めっちゃ好きなんです、松本市。
「スペイン・ドタバタ・ハネムーン」。サグラダ・ファミリアをみたり、バスクチーズケーキ発祥の店に行ったり、楽しいエピソードも満載ですが、それだけで終わらないのがわたし。語学に苦戦し、リュックを盗まれ、オランダの空港でミッフィーを求めて駆けずり回り……。最大級のドタバタ旅です。
「長野、またしても松本」。UNISON SQUARE GARDENのライブを観に長野市へ寄ったついでに、ここぞとばかりに松本市へも行きました。
「いきあたりばったり神戸」。特にスケジュールは決めきらず、胃袋の気の向くままに旅した2泊3日。
わたしは「スペイン・ドタバタ・ハネムーン」で夫が間違えて「キャッシュプリーズ!」と言い放った話と、オンライン書店開業への決意を強めた「長野、またしても松本」が特にお気に入りです。わたしの妹はリュックを丸ごとスられたくだりで爆笑していました。
試し読み
――はじめに
どういうわけか、気づいたら旅をしている。
わたしは体がめっぽう弱い。雨が降ると頭が痛み、生理前には微熱を出す。体力も金もない。旅行をするうえで不利な条件ばっかり揃っている。
なのに、どういうわけか、気づいたら次の旅のことを考えている。
物心がつく前から、キャンプに温泉にハワイにと連れていってもらったわたしには、「旅に出る」というコマンドが標準装備としてあるのだと思う。渡り鳥が飛んでいくように、どこか遠くへいかないと気が済まないようにプログラムされている、きっと。
旅行エッセイをよく読む。山登りやマリンスポーツを楽しむパワフルな旅や、現地ガイドにマンツーマンで案内してもらうリッチな旅行など、すごく素敵であこがれる。あこがれる、というのは、わたしにはできない、ということでもある。
元気じゃない体と折り合いをつけながら、節約のために夜行バスに乗ったり、高速道路の割引料金をねらって朝四時前に家を出たり、リュックを丸ごとスられたり。体力も金もほどほどの女によるドタバタ旅のエッセイがあってもおもしろいよな、と思った。思ったので、書く。
こちらの文章は、無料配布するポストカードの裏面にも書いています。ぜひブース「か-09」にて、ポストカードだけでももらいに来てください!
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