紙版も出版しました! 『論文書け!って言われても… 若手医師のための医学英語論文の書き方』
拙著『論文書け!って言われても… 若手医師のための医学英語論文の書き方』について、紙版(ペーパーバック版)も販売開始しました。
ペーパーバック版は1,300円で発売中です!
内容は電子版と同じですが、白黒印刷です。
どうぞ宜しくお願い致します。
ここからはペーパーバックの出版にあたり雑感を。
動機
妻が作ってくれたポスターを院内に掲示させてもらっていました。
すると、別の診療科の先生がきて、
「紙のやつはないんですか?」
とお問い合わせを頂きました。
その先生が仰るには
「紙の本が出たら買います!」
「それで先生のところに持ってきてサインしてもらいます!」
とのこと。
なんですって!!???
サイン、作ったばっかりですよ。
いきなり日の目を見ることになるチャンスが。
確かに紙媒体で作っておくと、あわよくば病院で買ってもらえないかな、などと妄想していたところです。
紙の本があれば両親にも記念に渡すこともできますし。
そしてサインもできる!笑
これはペーパーバック版も作らない理由はありません。
作業
本文
本文はあるので余裕でしょ?と思っていましたが、違いました。
電子書籍版はEPUBで作りましたが、ペーパーバック版はPDFで提出が必要です。
そのため、出版する本のサイズに合わせて文書を編集する必要が出てきました。
そこで、私が大変お世話になっている中野巧さんの記事を参考にしました。
まず本のサイズを四六判と呼ばれる「横127mm × 縦188mm」に決めました。
その他の設定も上記の記事を参考にしながら決めていきます。
そして四六判のサイズに合うように、Pagesで作成した原稿を調整しました。
サイズ:127*188mm
ヘッダ、フッタ:1.27cm
余白:上1.27, 下2.54, 内1.9, 外1.4cm
フォントサイズ:基本は10.5, 小見出しは11.5, 大見出しは12.5
上記の条件で原稿を修正しました。
この条件で122ページになりました。
表紙
今回特に苦労したのが表紙です。
電子版だと表紙はオモテしかありません。
しかし、紙媒体では背表紙と、背面の表紙も必要です。
また外注も考えましたが費用がかさみそうでやめました。
となると自作しかない。
最近よく見かける、Canvaを使って作成しました。
参考にさせて頂いた記事はこちら。
Canvaすごいですね。
一番心配だったのは、表紙の紺色の帯部分をどうやって背表紙と裏側まで拡大するか、でした。
とりあえず四角形をつくって、色はどうしよう?と思いましたが、Canvaでは貼り付けた別画像の色をそのまま使用できるんですね!
ですから、とりあえず既に持っている表紙画像を貼り付け、そのあと四角形を挿入し画像と同じ紺色を選択して塗りつぶしました。
あとはその四角形を帯状につながるように貼り付ければOK。
おかげで表紙ができました!
あとは完成した表紙をPDF形式でダウンロードすれば表紙も完成です。
価格設定
紙媒体での出版は印刷費用がかかるため、電子書籍より高額の値段設定が必要です。
カラー印刷を選択してみると印刷代は694円。
最低販売価格は1,157円でした。
ちなみにこの価格で売ると、私の収入はゼロ円です。
カラー版で販売価格を1,500円にした場合、206円の収入と表示されました。
とはいえ電子版の販売価格は780円ですから、価格は約2倍です。
ちなみに電子版では、販売価格から消費税と配信コストが引かれた価格の70%が手元に入ります。
その金額は1冊あたり495円です。
白黒印刷にすると印刷代は450円、最低販売価格は750円でした。
カラーの図は多くないので白黒印刷での出版を決めました。
1,250円ならば、電子版の1.6倍ですからギリギリ許容範囲かな?と考えました。
ちなみにこの場合、私が手にする収入は300円ちょうどです。
1,250円の価格のうち、紙媒体だと私の取り分は60%ですから750円。
ここから印刷代450円が差し引かれ、手元に残るのが300円という計算です。
ちなみにAmazonの利益は1,250円の40%で500円。
あれ?消費税は誰が払うんだろう??
と思ったら、販売価格に上乗せされていました。
税込価格1,375円。
高くない??
ということで、利益は減るのですが、税込1,300円になるように設定し直しました。
ちなみに、後にわかったことですが、電子書籍版が780円、印刷代が450円で合計1,230円です。ここに消費税10%を加えると1,353円でした。
ですからそれよりちょっと安い1,300円は価格設定の方法としては妥当といえば妥当かなと思います。
しかし、お金の話をオープンにしすぎた感が否めません。。
まぁいいか、きっと誰かの参考になるはずです。
何より私自身も見返すと役に立ちそうですし。
校正刷り
問題ないか確認するために印刷代だけで本にしてくれるサービスです。
Amazon Primeに加入していても送料がかかるので注意!
とはいえ確認しないわけにも…
ということで注文しました。
ただ校正刷りが手元に届く前に、販売開始される点は気になるところでした。
紙版も予約にすればよかったのかな?その機能があったかどうか分かりませんが、、
感想
紙の本を作っても、本の注文が入ってから印刷されるので、初期費用がかからないことが魅力です。
在庫を抱える心配がない。
すごいシステムですよね。
物理的な本も作っておくと、きっといいことがあるはず。
サインできたりとか笑
お読み頂きありがとうございました。
髙草木