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【経済的自立の近道は貯蓄率にあり】 感想: 『FIRE 最強の早期リタイア術』クリスティー・シェン, ブライス・リャン
まとめ
私にとって、この本での重要な部分を簡単にまとめると
FIREに重要なのは節約。
収入の多寡ではなく、貯蓄率を高めることが経済的自立への近道だ。
ということです。
本を読んだ動機
FIREサラリーマン みかんさんが紹介されていた本です。
目当ての記事とは違いますが、発見できませんでした。もうちょっと最近、この本に言及されていたような気がします。
みかんさんは、既にFIREを達成されていますから説得力があります。私は早期退職しないまでも、経済的自立を達成できていれば楽に生きられそうだなと思いながら本を読み始めました。
感想
経済的自立を達成している人は、かなり冷静に世の中を捉えているイメージです。先に紹介したみかんさん然り、この本の著者然り。
本書では、「お金こそが世界で最も大切」だと述べた上で、例えば費用対効果を考えて最終的には学位を選択したりしています。また、情熱や好きのエネルギーについても
統計的に見ると、情熱に従った先には、失業や不完全就職が待っているのです。
( 中略)
心から好きなことをすれば、お金は後からついてくると期待するのは危険です。まずお金を追いかけましょう。好きなことはその後でもできるのです。
どうでしょうか。昨今の自己啓発本とは見ている世界が違います。情熱や好きの力を盲目的に信用するものではなく、現実を見据えているように思います。私はどちらかと言えば、こうした現実的な論調のほうが好みです。
そして、現実を冷静に捉えるからこそ、モノを所有することの意義も冷静に判断できるようです。単なるモノの所有は不幸になる、と述べた上で、支出のあり方は自分の幸せに結びつくかどうか、が判断基準になります。こうして、余計なモノへの支出が削減され、全体の生活費が削減されていきます。
それが運用の原資になるわけですね。本書ではインデックス運用を推奨しています。
この本で私が最も勉強になったのは次の図です。
![](https://assets.st-note.com/img/1731285992-mqevSKUQIFWbx6AGnkJ3diRu.png?width=1200)
これは、貯蓄率とリタイアまでの年数を、運用効率ごとに示したグラフです。注目すべきは、収入の金額がないことです。経済的自立を達成するための要素は、貯蓄率と運用効率だけです。収入の多寡は関係ありません。
そして、貯蓄率が低い場合は、投資のリターンによってリタイアの年数が大きく変わりますが、貯蓄率が高い場合には、投資リターンの影響は小さくなります。
例えば貯蓄率30%では投資のリターンが1%から10%になると、リタイアまでの期間は25年短縮できます。一方で貯蓄率60%では投資リターンを10%にしても、リタイアまでの期間は5年強しか短縮できません。
ですから、経済的自立への近道は、何よりも高い貯蓄率なのだと考えられます。そしてそれを支えるのは、自分の価値観に基づいた冷静な支出判断なのでしょう。
この考え方は、私が勝手に想像している みかんさんのイメージによく合致していると思います。
おわりに
こういうデータを提示されると、支出管理の重要性を感じざるをえませんよね。
さすが、みかんさんのオススメ本です。
良い本ですよ!FIREを目指さなくても、読んでおきたい本です!
なお、拙著でも本書を引用し、この記事と似たようなことを言っています。
すぐ宣伝したくなっちゃいますね。
どうかお見逃しを。
読んで頂き誠にありがとうございました。
髙草木
基本情報
リンク:FIRE 最強の早期リタイア術
入手場所:図書館
読み始めた日:2024年9月15日
備考:読書ノート13冊目