#名前の由来
仕事で、地元の県立高校の校長先生にお会いした。同じ名前だった。名刺交換をした時、校長先生が先ず言ったことは、「この名前の人に悪い人はいないよねー。」
中学の時、同じ名前の同級生がいた。頭も良く、運動もできた。2年で同じクラスになった時、会うなり、言ってきた。「この名前の人は、優秀だよね。」
これまでに会った同じ名前の人たちは、「漢字が同じ」にこだわる。
まあ、確かに、尊い感じのする漢字を使った名前だから。「この漢字で同じ名前」の人たちは、きっと、「この名前」を誇らしく思っている人が多いのだろう。
私も、そういう意味の名前としてつけられた、と聞いている。
最近、仕事で、元「内親王」と同じ名前ですね、と言われることが多い。現在の担当業務が「万葉」に携わる業務だからかもしれない。
たぶん、いい意味で言ってくれているのだと思う。
ただ、もっとポップな、軽やかな名前だったら、どうだったのかなぁ、と思う。
だから、私のnoteの名前は、カタカナだ。
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自分の名前が嫌いなわけではないし、同じ名前の人を見ると、内心、テンションは上がる。
ただ、「自分の名前が大好きです!」とドヤ顔できるほど、天真爛漫ではない。名前の由来に、名前をつけてくれた人たち期待に、お家の期待に、見合った生き方をしてように思えない。だから、名前の由来を披露することは、ほとんどしてこなかった。小・中学校で、「私の名前の由来」などという課題に出会わなかったのは、ラッキーだった。
名前の由来を披露するのは、これが初めてになる。
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名前。
それをつける人は、そこに「思い」を込める。
それを見た人は、そこに「思い」を乗せる。
そういう、名前にまつわる「思い」は、素敵だけれど、私にとっては、ぶっちゃけ、面倒くさい。
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高校の時の古典。伊勢物語『東下り』で、在原業平の歌を詠んだ時、「同情」したのを思い出す。
名にし負はば いざ言問はむ 都鳥
わが思ふ人は ありやなしやと
(大意)
「都」という名を持っているのなら、(都の事情に詳しいであろうから)さあ尋ねよう、都鳥よ。私が恋い慕う人は無事でいるのかいないのかと。
都鳥に「同時」した。
なんだよ。業平。そんなこと、知らんがね!
名前から勝手に想像すんなよ!
都のことなんて、知らねーよ。
都鳥の気持ちで、この句を詠む私には、情緒というものが足りないと思う。いやいや、都鳥には、情緒があり、業平の歌に涙するのかもしれない。
これは、私の名前に対する心の叫びで、私の戯言だ。都鳥の気持ちは、わからない。
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自分の名前に対してツンデレな気持ちのまま、「この名前」で、今までやってきている。
兄は、漢字を変えている。高校生の時、病気になった兄の名前は健康運が画数的に悪かったらしく、漢字を変えた。戸籍まで変えているかは知らない。
大学の先輩は、就職の時に名前の漢字を変えていた。どうしても広告代理店に入りたいから、仕事運の上がる画数に変えるのだ、と真顔で言って、新しい漢字で、自分の名前を1000回書いていた。
その先輩は、当時日本最大手、世界でもトップクラスの広告代理店に就職した。今、その会社は、ブラック企業として悪名高い。先輩の新しい名前が、本当の意味で「仕事運の良い」名前なら、「その会社には受からなかったのでは?」と思ったりもする。
日本人の名前の場合、漢字に意味を込めたりもするから、その分だけ「重い」感じがする。外国人に会った時の話のネタには、ちょうどいいけど。
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名前の由来。
自分の名前にまつわる話から考え始めたけれど、ここに来て、伏黒くんのことを思い出した。
「恵」にまつわる話を、伏黒くん自身が言っていたはずだ。ただ、今、すぐ何巻に出てきたか、わからない。
今から『呪術廻戦』を読み返して、伏黒くんの名前にまつわるストーリーのまとめをしよう!
楽しみだ。
でも、読者感想文の課題図書も読み途中だったなぁ。
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