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勉強コラム 機械工学基礎編 1.単位と次元

※自身の勉強まとめなので、ざっくりとした表現をしてわかりやすくしている部分もあります。正確な定義について知りたくなった場合は、教科書を参照しましょう。

・はじめに
工学の基礎として初めに物理量の「単位」と換算についてまとめようと思います。当時の大学1年生の講義を思い起こすと、どの講義でも初めに物理量の単位について時間を割いていたな~と記憶しています。

1.SI基本単位

 初めに国際単位系(SI)で定義されている物理量の基本単位についてまとめる。この基本単位はお互いに独立しておりどういう物理量であるかそれぞれ定義がなされている。

  • 長さ:m (メートル)

  • 質量:kg (キログラム) (質量だけkがつくんですね…定義上仕方のないことですが)

  • 時間:s (秒)

  • 電流:A (アンペア)

  • 温度:K (ケルビン)

  • 物質量:mol (モル)

  • 光度:cd (カンデラ)

 SI基本単位とSI接頭語によって基本的には表現できる。
(SI接頭語は基本的に10の3乗づつのオーダーのもの(T、G、M、k、m、μ、n、p、f)が一般的に使用されるので、それさえ覚えておけば問題ないです。)

 これ以外の単位は基本的にこの基本単位を組み合わせることにより表現することが可能である。例えば、固有の名称がついている単位(rad(ラジアン), Pa(パスカル), C(クーロン), V(ボルト), Wb(ウェーバ), lm(ルーメン)等)もこのSI基本単位を組み合わせることによってあらわせる組立単位である。
(すべて基本単位のみで表示しちゃうと、非常にわかりづらいですよね。固有名称は1発で理解できるから非常にありがたい存在なんですね。)

2.SI基本単位以外の単位

 SI基本単位以外の単位系というものも存在する。CGS単位系と工学単位系である。
 CGS単位系は長さをcm、重さをg、時間をsecとして構成される単位系である。ちなみにSI基本単位はMKS単位系が発展したものである。CGS単位系ではP(ポアズ), St(ストークス)等が固有名称をもつ組立単位である。
 工学単位系は、長さをm, 力をkgf, 時間をsecとして構成される単位系である。重力単位系とも呼ばれ工学分野でよく使用されてきた。SI単位との違いは力がN→kgfである。

3.次元

 長さをL、質量をM、時間をTとする。ある物理量Qは、Q=L^α x M^β x T^γであらわされる。この時のα、β、γを物理量Qの基本量L、M、Tに関する次元指数という。(電気関係の物理量であればL, M, Tに電流Iが追加される。すべてはSI基本単位の積で表されるということ。)
 基本量の選び方が決まれば、任意の物理量の次元は一義的に決まり、同種の物理量に対して次元は同じになる。ただし、次元が同じでも同種の物理量であるとは限らない。また、同種の物理量でも基本量の選び方が変われば次元は自ずと異なる。

4.単位換算

 単位は基本単位だけでなく固有名称を持つ単位や、その他の単位系が存在する。それぞれの単位を換算する際は、基本量と次元をもとに計算する必要がある。以下に機械工学でよく使う単位換算を表す。
4.1.力

図4.1 力の単位換算

4.2.体積

図4.2 体積の単位換算

4.3.周波数

図4.3 周波数の単位換算(データ整理でよく使うかな?)

4.4.圧力

図4.4 圧力の単位換算(一番下は材料力学の応力でよく出てきますね。)

4.5.仕事、仕事率

図4.5 仕事、仕事率の単位換算

今回は以上です。
ありがとうございました。

5.あとがき

 単位系や次元はどの分野でも必ず出てきます。実際、世の中にある計測機器は単位がものによってばらばらです。昔になればなるほどkgfであったり、mbarが登場したりします。また、私は仕事上でデータ整理する場合に単位換算がよく出てきており、大学を卒業してからその重要性を再認識しました。
 したがって、このマガジンの基礎として最初にこの記事を書きました。
 次はせっかく単位の話をしたので無次元数について勉強しようかな。。。
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