組織を芯からアジャイルにするWEEK 完
本日で組織を芯からアジャイルにするWEEK、通称シンアジャイルWEEKが無事完走できました!18名20人のスピーカーの皆様、登録数182、延べ200を超える参加者の皆様、ご参加いただき本当にありがとうございました。運営だけでは到底無理な熱気を全員で創り上げられたことに本当に感謝しています!🙏♥️
人間性を仕事や組織に取り戻すためのアジャイル
私が今回のWEEKで感じた究極的なテーマは、「組織を芯からアジャイルにする」とは「組織に人間性を取り戻す」を意味するということでした。寳田さんの発表で自己組織化することとは要素(メンバー)の結びつきや相互作用によって創発が生まれることであり、複雑系が本来持つ能力を最大化するという説明がありました。この自己組織化の説明は完全に私の理解をアップデートしてくれました。この話は、クロージングキーノートの市谷さんの話にもあった「組織を一人の人間として扱う」話と完全にリンクしています。集団でありながら一人の人間のように動くということは、一つの意図を持って、それぞれが異なる機能を有機的に果たしながらゴールを目指すということだと元々理解していました。その中で、スプリントという鼓動のリズムと、情熱という血液を持って、一つの意図を実現していくのです。
そのために、委員会でも勉強会でも様々なことをやりながら、スプリントが刻めるように組織の遺伝子を変えていくのです。それをやるためには歩き続けながらではできません。どうしても今の自分たちの場所、状態、そして向かうべき未来を見なくてはなりません。それをやり続ける人々が組織の「芯臓」となるというのは、この言葉も含めて市谷さんからのメッセージとして深く刺さりました。
ここからは私の私見ですが、究極的な人間性とは「仲間と成長し達成することを楽しむ」ということで、これは本能的なものではないかと思っています。人間という種が生き延び進化してきた過程の中で、個体として他の動物に比べて身体能力が弱いながらも、群れで知恵を出し合い協力することで様々な環境を乗り越えてきた喜びが脳に刻まれているのではないかということです。何が言いたいのかというと、「仲間と成長し達成すること」は誰しもが喜びを見出せる普遍的なことであることを改めて認識し、それなら一緒にそういった環境や働き方を作っていこうというフォースをより多くの組織で広めていくことはもっともっと可能なんじゃないかという点です。
この「仲間と成長し達成すること」が良いものというのはすごく当たり前なことです。ですがアジャイルを実践されている方であればご存知の通り、スタート地点から私たちはその「仲間と成長し達成することを楽しむ」ことが出来ていなかった、あるいはそれを最大限享受できる働き方をしていなかったはずです。仲間というが仲間意識を持てるような働き方をしていたか、成長を最大化する働き方をしていたか、物事を達成するのにより良い働き方はなかったのか、仲間と仕事を楽しめていたのか。これらは常に投げかけ続けるべき問いであり、答え続けることでその先により良い働き方が待っているはずです。そしてそれは自然とスプリントという鼓動と、情熱という血液の循環を組織にもたらすことであるということに帰結していく気がします。
このWEEKが誰かの一歩になりますように
シンアジャイルは2022年の7月に活動したコミュニティでアジャイル界隈ではかなり新参者というか、実績がない中でこれだけの方に関わっていただけたのは本当に嬉しいことです。とくにスピーカーの方々はこちらからのお願いに応えて素晴らしい知見を共有していただきありがとうございます。そして運営仲間の皆さん、やりましたね!お祝いしましょう!色々至らない点ありましたが本当に助け合って開催できたことを嬉しく思います。
シンアジャイルWEEKは終わりましたが、このWEEKの目的はもちろんWEEKの場を作る以外にあります。副題が「明日から組織、チームをアジャイルにする第一歩を踏み出そう」となっているように、誰かのアジャイルジャーニーの足跡の一つになることを祈っています。その一歩となって欲しいという思いで、ふりかえりボードにFUN DONE LEARN以外にWANT TO DOを追加していました(OUR NEXT STEPSのほうがよかったかも?)。
何かこういうことがやってみたいけど仲間は居ないし……ともしお困りだったらシンアジャイルに遊びにあるいは愚痴りに来てください。私たちはまだ若いコミュニティなので入りやすさもまだあるんじゃあないかと思っています。どこかでともに成長しながら達成することを楽しめる機会が生まれることを願っています。