「働き方」の教科書 2
昨日の続きです。
著者は、旅と読書が好きで、世界の1000以上の都市を訪れ、一万冊以上の本を読んだというのすから、ちょこちょこ登場する豆知識も勉強になり、紹介された本も読んでみたくなりました。そうした方ですので、凄まじい知識量で、少子化や政府の借金についても言及してくれました。しかし、最後に「『官僚が埋蔵金を隠している。それを掘り出せば消費税は上げなくて済む』という話を聞いて心底腹が立ちました。」とあり、それがどうしてそんなに腹立たしいのかちょっと理解できませんでした。1000兆円を超える借金を次世代に残すということへの怒りのように読み取れたのですが、そもそも埋蔵金があるのだとすれば借金がなくなるのですから別な考え方になりそうなものですが、「埋蔵金があるのなら、土をかけてそれを必死で隠すのが僕たちの世代の責務ではないでしょうか。」とありましたが、ここも「?」でした。全体から読み取らなくてはいけないのかもしれませんが、読み取ることができなかったようです。
ライフネット生命は、2015年にKDDIと資本提携し、その時はKDDIが筆頭株主となっているようですが、稲盛和夫氏の考え方とは大きく離れている内容だったので、どのように折り合いがついたのか、そのあたりに大変興味が出てしまいました。
それでも共感できるところも多くあり、特に「人生が楽しいかどうかの判断基準は「喜怒哀楽の総量」にある」という考え方が好きでした。私の本にも書きましたが、著者曰く「怒と哀」も経験として時が経てば良い思い出になり、「喜と楽」が100、「怒と哀」で-100だとしても、人生においては絶対値の200になるとのことでした。ですから、「いろいろなことに挑戦したほうが人生はより楽しくなります。」とありました。流石に58歳で起業された方ですね。私も50歳になって体力的な衰えも感じるようになってしまいましたが、まだまだ絶対値を増やしていけるように、頑張っていきたいと思います。