悲願へ 4
続きです。
松下幸之助の三つの特徴、三番目は「『宇宙=生命=文明』という三つの言葉の相関関係を同時並行でいつでも考えているということです。」とありました。すぐに稲盛和夫氏を引き合いに出してしまいますが、稲盛氏も「宇宙の意思と調和する心」なんていうお話をしてくれましたが、それさえ租借できていない中で「生命」、「文明」と大きな言葉が追加されてしまいました。著者曰く「松下幸之助のどのような本を読んでも、その中身はすべて、宇宙論と生命論と文明論が必ず組み合わされている。」ということです。松下幸之助の著書は、それほど読んでいるわけではありませんが、そのように感じたことはまったくありませんでした。逆に、文明として、生命として、宇宙とのつながりとしてどう考えているかを考察すると松下幸之助の考えが分かるということでした。
「宇宙」についてですが、「新しい人間観の提唱」の中で「生成発展」という言葉が登場しますが、これが「宇宙の躍動の息吹として捉えた考え方」で、松下幸之助の理想でもあるということでした。稲盛和夫氏も「宇宙は愛と調和に満ち満ちていて、すべてのものを進化発展させることが宇宙の意思というべきものです。」と言っていますが、もう、「そういうことなんだなぁ」という感想しか出て来ません。「宇宙」を実務と生活に落とした場合に「諸行無常」におちつくということでした。これは何となくわかるような、わからないような、、、とにかく一所に落ち着こうなんて考えてはいけないということなのかもしれません。
「生命」についてですが、これは松下幸之助の言葉で「天命」や「使命」として使われるそうで、「この言葉が出てきたときは、自分の生命の本源と他の人間の生命との繋がりだと思っていただければいい。」とありましたが、ちょっと何を言っているのかわかりません。
「文明」については、「物心一如」という言葉が使われる。ここが中心にあり、周りを回る遊星が物だということでしたが、心が共罠ずに物があふれかえってもダメだということでしょうね。この辺りは、稲盛和夫氏も相当影響を受けたと思われます。
「心が生命と宇宙に繋がっていると思って、松下思想の一行一行を読まなければ駄目だということです。」とありました。稲盛和夫氏の思想も同様でしょうし、これからどちらもまだまだお世話になる予定ですから、そうした読み方を出来るように努めたいと思います。
まだまだ続きます。