Proposition 47

 カリフォルニア州で、950ドル(日本円で14万円)未満の万引きや窃盗を重罪に問わないというカリフォルニア州の州法によって、大変なことになっていると聞き、調べてみました。問題視されている州法は2014年に住民投票で承認された「Proposition 47」というものだそうです。「Proposition」は「提案、提議、計画、案、提案、主張」といった意味です。カリフォルニア州の政治は、教育、犯罪、税金など様々な案件に関する住民提案の可否が州民による直接投票によって決定されるそうで、「Proposition 47」は「47番目の提案」という感じなのでしょう。最後の「47」とか付くと、新手のアイドルグループかと思ってしまいそうですが、そうではありませんでした。
 
 数百ドルの窃盗は生活苦が原因であるケースが多く、重い罪で罰するのではなく更生の機会を与えるという趣旨で、法律の正式名称は「住環境・学校安全法」というのだそうです。うーん、日本と同じで名前はそれらしいものを付けるのですね。アメリカ各州では犯罪を、「違反」、「恵犯罪」、「重犯罪」の三つのカテゴリーに分類しており、「違反」に対する罰則は注意や罰金、「軽犯罪」は注意、罰金、コミュニティサービス、最大1年の懲役、「重犯罪は1年以上の懲役から終身刑、死刑ということです。コミュニティサービスっていうのは、罪滅ぼしにボランティアをやれってことでよさそうです。
 
 カリフォルニア州では2014年に「Proposition 47」が採択され、被害額950ドル以下の窃盗、万引き、盗難品の受領、小切手・債権・紙幣などの偽造、詐欺、不渡小切手の意図的な発行というラインナップが重犯罪から軽犯罪に再分類されたのだそうです。950ドル以下関連以外では他に、ヘロイン、コカイン、覚せい剤の違法薬物の所有または使用も同様だとか。
 
 そもそもどうしてこんなことが採択されてしまうのかと言えば、刑務所に収監される人が増加してキャパオーバーになった、収容するコストよりも軽犯罪で逮捕して再教育する方がコストが安くなる、といった理由の様です。うーん、結果として犯罪が横行してしまうというのもどうなのかと思います。重罪を増やして、コストがかからないようにしてしまう、、、おっとその辺で止めておきましょう。
 
 長くなりましたので、明日に続きます。

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