壁の整理
国民民主党が「手取りを増やす。」、「103万円の壁見直し」、「暫定税率廃止」を旗印に先の衆院選で躍進、11議席から28議席まで増やし、比例の候補者が足りない状況になりました。
「103万円の壁」については、あまり細かいところを知りませんでした。業態からパートさんを採用することがほとんどないので、必要に迫られていないのです。ですから「103万円以上の所得があると扶養家族ではなくなる」くらいの認識でした。
お恥ずかしいことに、「年収が103万円を超えると所得税が発生する」という部分は知りませんでした。また、扶養家族でも、配偶者と子供では違っていて、配偶者については2018年に150万円まで引き上げられています。103万円超えたら一律で税金を取られ、不要を外れるのか、それとも超えた金額によって税率が変わるなんていうこともあって良さそうですが、この辺りは掘り下げないでおきます。
そんな話が報道されるようになると「106万円の壁」、「130万円の壁」なんて言う文言も登場しました。「106万円の壁」は従業員51人以上の企業で働く方が対象で、一週間の労働期間が20時間を超えると扶養から外れ、厚生年金と社会保険料の支払いが発生するというものです。この「106万円の壁」も「撤廃する」なんて話が出ておりますが、そうなるとどんな収入の方でも厚生年金や社会保険が発生し、企業は半額を負担しなければなりません。
「130万円の壁」は従業員50人以下の企業で働く方が対象で、130万円を超えると扶養を外れ、国民年金や国民健康保険料の支払いが発生するというものです。「103万円の壁」のところで書いた150万円と矛盾してしまいますが、ざーっと調べた感じでは、これはどちらも150万円の方を採用ということでよさそうです。
「103万円の壁」が取りざたされ始めると、「106万円の壁」、「130万円の壁」と後から登場して、国民を混乱させようとしているのかなんて邪推してしまいましたが、私が知らないだけで、この3つの壁はもともと存在していたようです。ざっくりとしか調べませんでしたが、税金は本当に複雑で、調べ始めたらどんどん時間を取られてしまうでしょう。一般的な社員の税金や厚生年金、社会保険料についても、従業員に理解してもらうのは大変です。是非とももう少しシンプルにして頂きたいなと思います。