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第3回 動かすために止める!?

皆さん、こんにちは!
アスレティックトレーナーの小嶋毅弘です
前回からだいぶ時間があいてしました・・・
環境がガラッと変わりnoteまで手が伸びませんでした
今は少し落ち着いてきたのでこれからまた少しずつ更新していきます!

さて、今回は前回お話しした
「正しく動くためには止まらなければならない」
という意味を深掘りしていきたいと思います!

前回の記事をまだ読んでいない、中身どんなだっけな?という方は是非ご一読ください!!
https://note.com/takahiro8888/n/n600b9fef58d1

1.動くために止める理由


なぜ動くために止める必要があるのでしょうか?
それはある場所を止め、土台が安定することで効率的な正しい動きが可能になるからと言えます

土台とは力を発揮するための基礎部分にあたり
例えば固いアスファルトと砂浜で走った場合では
アスファルトの方が、固い場所の方が無駄な力を使わずに走れることは容易に想像がつくかと思います

そして、ここで言うある場所とは「関節」を指します
(厳密に言うと骨と骨がくっついている所は、全て関節と呼ばれますがここでは動く関節の話とします)
この関節を固める(安定させる)ことが固いアスファルトを作ることになります
だから近年体幹トレーニングと言われる種目が注目されてきている訳です
(しかしながら私はこの体幹トレーニングとして流布されているものの多くは間違っていると考えています、その話はまた今度✋)

2.止める場所は決まっている!?

さて先ほど関節を固めると言いましたが、もちろん全身固めてしまったら動きはありません

では、どこを固めるのか?


私は①肩甲骨(肩甲胸郭関節)と②腰仙椎(腰仙椎椎間関節)が最も大事であると考えています

なぜなら、これらの骨は腕や脚の繋ぎ目となる土台としての役割を果たす重要な関節になります
肩関節や股関節といった動きが大きく、自由に動かせる関節の土台であるからこそ、しっかりとしている必要があります

また手足が着いた時に衝撃がかかりやすい関節でもあり、この土台となる関節が安定する事で力を分散させる事が可能になります

もしこれからの関節が固められず安定しない場合は、動かしたい関節が動かせず、固めたい関節が動くことになります
このチグハグな関節の動きこそがケガの原因となります!

3.安定≠固い

ただ私は今まで「固める」「止める」「安定」と言葉を色々使ってきました
微妙に使う意味を変えてお伝えしていました

土台となる関節を「固め」て「止める」ことで「安定」させる

では「固める」のはどうするのか?

それはもちろん筋肉です

それはそうだろう、と声が聞こえてきそうですが
例えば腰を安定させるのにいわゆる腹直筋(いわゆるシックスパッド)を緊張させたとします

動きやすいですか?
おそらく動かしづらくてしょうがないと思います

安定させるために筋肉によって固めると言いましたが
これが得意な筋肉と苦手な筋肉があります

この安定に役立つのが「インナーマッスル(以下IM)」と言われている深層筋群です
腹横筋やローテーターカフ(棘上筋など)は有名なIMで聞いたことある方も多いのではないでしょうか?
※出力が大きく、主に関節を動かすのが「アウターマッスル(以下OM)」で例に出した腹直筋はもちろん大胸筋や三角筋、大臀筋などの有名な筋肉です

IMは動作の初期に働き、関節の安定に関与します
また関節を大きく動かすわけでないので筋出力はわずかと言われています
そのため適切に働けない場合、OMに文字通り力負けし関節が安定しません

しかし、安定しないと動く時には都合が非常に悪いため関節を安定させようと身体が無意識に働きます

その時に使うのがOMでみなさんに先ほどやっていただいた通りです
実際にはこれほど極端に働いてるわけではないですが、これが日常的に起こるとOMの過緊張(張りやコリ)といった症状に変化していきます
過度に緊張したOMは肩こりや腰痛といった代表的な慢性痛の原因です

ここまでくるとお気づきかと思いますが
関節を安定させるために働く筋肉は必ずしも緊張を感じ取れるものではありません(なぜなら深層筋は直接触れるのが困難であるから)

つまり止めるために働く筋肉が緊張したときに固く触れるわけはないと言えます
固まってしまった筋肉は、逆に安定性を欠く場合や動きを阻害する可能性が高まります

これが「安定≠固い」ということです


4.まとめ

いかがだったでしょうか?
なんとなく関節の安定って大事なんだな、でも固い筋肉っていけないよな
と少しでも思っていただければOKです!

次回以降はIMを使う代表的なエクササイズの「体幹トレーニング」の役割や考え方、そのバリュエーションについて書いていきます

では、また次回お会いしましょう!!


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