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ビートルズ "You're Going To Lose That Girl"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 121回目、今日の楽曲は...

アルバム HELP! A面 6曲目 "You're Going To Lose That Girl"

サウンド:★★★☆
メロディ:★★☆
リズム :★☆
アレンジ:★★
第一印象:★★★
スルメ度:★★
独創性 :★★★
演奏性 :★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

いきなりサビ "You're gonna lose that..." から入る。このジョンのメイン・ボーカルが、なんとも気合がはいっていて力強い感じがする。そして、そのあとにすぐ入る掛け合いコーラスが、むちゃくちゃカッコいい。この掛け合いコーラスがこの曲の一番の聴きどころと言ってもよいだろう。典型的なビートルズ・サウンドがこの曲でもさく裂している。

この掛け合いコーラスは、その後もずっと続き、Bメロ "I'll make a point of..." ではメインボーカルと一体化した見事な 3部コーラスも披露している。コピーバンドでこの曲をライブで演奏するのであれば、この一連のコーラス・ワークを完璧に習得しなくてはならず、ポール役とジョージ役はかなり大変かと思う。

演奏面で目立つのは、ボンゴの音である。曲の最初から最後までまんべんなく入っており、特にギター・ソロあたりからかなり派手なパターンで、高速でパカポコパカポコ叩いている。エンディングでは、2拍 3連っぽいサウンドも聞こえる。正直、リズムにあっているのかどうかわからないが、あまりにも自由奔放に叩いているような感じがして、この音になれてしまうとこのボンゴがないと逆にさみしい。他の演奏パートは、特に難しいことはしていない。ギター・ソロも無難な感じである。

キーは Eメジャー。Aメロ "If you don't take her..." からは、E→G#7→F#m7→B7→E→G#7→F#m7→B7 と典型的な循環コード。サビでは、E→C#m7→F#m7→B7→E→C#m7→F#m7→B7→F#m7→D となっており、これもごく普通の進行ではあるが、最後のコードD がポイント。Bメロでは、G→C→G→C→F という進行で Gメジャーに転調しているため、サビの終わりから Bメロに移る際、コードG に行くためのコードD なのである。

この曲も、前曲の Another Girl 同様、A(B)メロ→サビで転調を加えていて、その効果がよく表れていると思う。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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