ビートルズ "Mean Mr. Mustard"、私が感じ取った曲の印象
ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。
第 23回目、今日の楽曲は...
アルバム ABBEY ROAD B面 5曲目 "Mean Mr. Mustard"
サウンド:★★★☆
メロディ:★★★☆
リズム :★★★
アレンジ:★★★
第一印象:★★★
スルメ度:★★☆
独創性 :★★★
演奏性 :★★★★★
<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>
前曲が終わるや否や、間髪を入れずにドラムフィルでスタートする。軽快なボーカルに対して、もたり気味の重いドラムが印象的である。コード進行はそれほど難しくなく、E7→B7 のあと B7→C7→C#7→D7 と 8分音符で半音上昇し、D7 を 1小節半演奏したあと D7→C#7→C7→B 7と今度は逆のパターンで下降している。
その後の "Such a mean old man..." は E7→C7→B7 である。このあたりから、ジョンのメインボーカルにポールのハモリが入ってくる。ただ、ピアノとギターのバッキングは、ほとんどコードを鳴らす程度で、始終単調なアレンジとなっている。唯一、最後の "Such a dirty old man..." から 12/8拍子になって、曲調に変化をつけている。そして、曲が終わるや否や、次の曲 Polythene Pam に突入する。
この曲ですごいのはベースの音である。ファズをめいっぱいかけたベース・サウンドは、クラビネットを思わせるような強烈な印象を与える。通常、ベースに歪み系のエフェクトをかけると、高調波は確かに増えて派手な音になるが、その反面ファンダメンタルのレベルが相対的に低くなり、音がヤセてしまう。しかしこの曲のベースは、太く非常に存在感のある音作りをしているのが特徴的である。
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