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財産の共有を
連日のようにテレビやネットのニュースで,学校がブラック企業として取り上げられているが,少なくとも現在の私は,職場としての学校をブラックと感じることはあまりない。というのは,次の2点が理由として挙げられる。
① 社会経験の乏しさ
幸か不幸か,私は学生時代アルバイトをしたことがない。一度しようと思ったが,面接の前に他の誰かが採用されてしまい,その機会を逃した。一般企業での就労経験もなく,13年間ひたすらに教員として働き続けている。
故に,「学校」という職場以外の就労環境を知らないがために,比較対象がなく,この環境や待遇が良いのか,悪いのか相対的に判断することが難しい。
② 経験値
教員の未配置問題や定額働かせ放題等,未解消の課題は多く,働き方改革は未だ十分ではない。ただ,私が初任の頃は,7時出勤,21時退勤が常態化しており,さらに部活動も活発だったため,土日どちらも練習は当たり前だった。とにかく毎日がてんてこ舞いだった。それでも負けじと勤めた結果、経験値や引き出しが増え、何とはなしに何事にも対応できるようになった。
現在はブラック感を覚えていないが,仕事に追われた結果,休職や転職する教員が多いことは事実である。学校に人生を破滅させられた(されかけた)と言っても過言ではない教員もいる。
私自身も,自他ともに認めるパワハラ管理職に理不尽に扱われ,毎朝嗚咽をしながら出勤していた時期もあった。しかし,幸いなことに,主任や同僚には恵まれ,のびのびと自分らしく働くことができ,13年間勤務し続けらているのだと感じる。
その一方で,「働き方や環境が整っていれば,学校を去らずに済んだ教員もいるのではないか」「連日のネガティブキャンペーンに耐え切れず,教員という道を諦める学生たちを救えるのではないか」とも考える。当事者が声を上げ続け,国が耳を傾け,抜本的な見直しが必要な課題は多々あるが,改善には時間がかかるだろう。(もらえるものはもらっておきたい性分なので,正直なところ,教職調整額の引上げには大いに期待していたため,政府の決定にはがっかりした。)
それでも生きるためには,働かねばならない。
本題:noteを通じてしたいこと
教員は自己研鑽の義務があり,年間,多くの悉皆研修に参加しなければならない。それらが決して無意味とは言わないが,参加している側からすれば,明日学校で早速活用できるものがほしい!(と思うのは私だけ?)
現実はそんなに甘くなく,「@#!$理論」を聞き続けることが多く,睡魔と戦うこともある。(のは私だけ?)
まだまだひよっこだが,13年間でそれなりに熟考して作り上げた財産を共有し,どこかで困っている先生方の助けになればと思い,noteを立ち上げた。「財産というにはあまりにお粗末…」と思われる先生もいるかもしれないが,何かの足しになればと思う。
ひとまず,新学期スタート後の学活において実施した「学級開きインタビュー」を添付する。学活のネタが尽きそうな新学期や生徒が座ってばかりで眠たそうな時,新クラスで初めて会う級友とのコミュニケーションのきっかけ作りに…と思い作成した。
どこかの誰かの何かの足しになりますように。