精神の政治学〜シュトレーゼマンの強かさ
シュトレーゼマンは、第一次世界大戦後、大量の賠償金を背負わされたワイマール共和国(ドイツ)で、首相を務めた人物である。彼はヴェルサイユ条約ののち、この困難な局面の打開には「履行政策」以外の方法はあり得ないという信念に到達した。
彼の外交目的自体は、他のヴァイマル修正主義がいこうと基本的には変わりはなかった。しかし、戦後の修正主義外交が、原則的立場を強調し、性急に成果をもとめたのにたいし、シュトレーゼマンはヴェルサイユ条約を現実おしてうけいれ、そのうえで西欧諸国との関係改善を