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歌う事への拘りと美学。

私はジャズバラードを歌うという世界に物凄く拘りと美学を持ってる。

言葉で書くのはなかなか難しいけれど、まずジャズバラードであるならば大きなswing感と揺れがほしい。そしてbarを越えて大きくそれを感じながら語る(歌う)、世界の果ての方々にまでメッセージする。そこには絶妙なvoコントロールも必要だし、物語も必須。感情過多にならず朗々とメッセージしていく。ような、、、

そしてバックは音数も少なく、一音一音が際立ち美しく優雅に。
間もあり静と動が押し寄せてくる。
ピアノトリオならば、ピアノとベースとドラムが絶妙なバランスで聴こえてくる。コード楽器だけ常に聴こえてきてもNG。全てはバランス。そこに声(歌)も入るならば、極端な事を言えば、歌の部分、アカペラに近い世界になっても本当に素敵なこと。
大人!
大きなグルーヴをトリオ+シンガーで描いてるのだからある意味、無意味な音はいらない。歌い過ぎは禁物。

様々なYouTube等も含め、録音された音達を聴いてると、バックのミュージシャンの方々の音が多過ぎるなあ、と感じることも結構ある。ジャズVOライブの場合の話。

打ち込み?等のポップスの歌はまた変わってくる。しかし、今の時代のJPopsの曲たち、VO達は巧いシンガーが多くなってる。素晴らしい。
でもね、何を聴いても同じテンポ。何故に?不思議。
スローな曲があまりない。

話はジャズに戻るけど、思い切って奏でる音を減らしてみて、それを録音すると、どれだけ本来の素晴らしさを持つその原曲達が生きてくるか、、、前にスパーンと出てくるか、、、一目瞭然だと思う。
スタンダード達は世界中に熟知されてるのだから。よーく分かる。

そして私は、原曲が非常に美しい旋律バラードという世界を歌う時、その旋律を壊さないシンガーにとても心を打たれる。素晴らしいなあ、と思う。
デリケートにvoコントロールだけで抜群にかっこよくメッセージしていく。ブレスの位置なども絶妙に。
カーメンなど本当にジャズバラードは極上!当然だけど。

その私の歌への拘りは武満ソングスを歌っても、他の日本語世界を歌っても同じ。

そして、浮ついてなく重心の低い重たい歌がジャズの場合は特に素晴らしい。
本物に近づいていく。

ここで思い出したわ。
私と親しい後輩シンガーが、ある著名なピアノトリオと歌った時に、彼女は珍しく本物だな、と言われたそう。
物凄くこれは褒め言葉。
励みになったはず(^^)

上手いとか下手とかその技術だけではなく、いかに歌が本物(英語文化のジャズを歌ってるのだから)に近づいていくか、、とても大切な意識。

終わります〜♫

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