#834 インターネットがない時代の情報の調べ方
昨日、メルカリに出品するために過去にコレクションしたCDを物色していたら、35年前リリースの古いCDを発掘した。
これ👇👇
ザ・スミスの「ハットフル オブ ホロウ」という作品。リリースは1984年だけれども日本盤のリリースは1987年。
ザ・スミスというバンドを熱心に追っかけていたわけではないけれど(もちろん後追い)、ブリットポップが一大ブームだった1994年に、元祖であるこのアルバムを是非とも手に入れたくて、ネットもない時代にハンティングしていた時期を思い出す。
知ったきっかけは確かコーネリアスのインタビュー。昨年話題となったあの雑誌内で、彼が高校時代に影響を受けたバンドとして登場していたうちの一つ。最初はバンドなのか個人名なのかすらわからなかった。
同時期に、クロスビートという雑誌でブリットポップ特集が組まれ、このアルバムがプッシュされていた。ただ、情報もないから、ジャケットに登場している人が歌っているのか、何人組のバンドなのかといったことすらも知らなかった。
94年時点で、ザ・スミスは既に解散していていたし、それ故に雑誌に登場することも無いので、自分の読んだ雑誌限りで言うとその情報は殆ど得ることが出来なかった。なので、少ない情報を頼りに、想像をふくらませるしか無かったし、同じ雑誌を暗記するくらいまで食い入るように読み漁ったもの。今みたいに答えがすぐに手に入らないので、妄想も大半だったかもしれない。
今ではすっかり廃れてしまったけれど、当時は「ロック名盤100」みたいなディスクガイドは貴重な情報源で、今と違ってWikipediaも無いので、そういった本からしか情報源は無かったといって過言ではない。
スミスのアルバムもジャケは基本的にモノクロ写真が使われていて、どれが何枚目のアルバムでどれがベスト盤なのかもよくわかっていなかったし。
近くのレンタル屋さんでレンタル落ちCDを買ったのが初めてのスミス体験だったが、購入したのは「ワールドウォントリッスン」と「ストレンジウェイズ ヒア ウィ カム」
「World won’t listen」なんて中2病の自分にはドンピシャなタイトルだったし、このジャケットと「ハットフル オブ ホロウ」が似ているので、最初は間違えて買ってしまった。「クイーン イズ デッド」も中2病的にタイトル勝ちだし。
と、妄想を膨らませながら購入したこれらの時代のCD達は今よりもより味わって聴いていたな、なんてことを思い出したし、インターネットがない時代って不便ながらも能動的に情報をとりにいっていたな。
ただ、当時の何万倍もの情報量になり、それに加えて1億総発信時代になってしまった現代は、情報の信頼性という観点からも逆にディスクガイド的な本は必要かもしれない。入門者がどれを選んだらよいかわからないし。
と思って調べてみるとディスクガイドもかなり細分化されてしまった感はあった。